人口構造による変化

日本の人口構造が大きく変化した地点は2005年である。これは筆者が12歳の頃である。このときから日本の総人口は2004年をピークとした減少を辿り始める。それとともに、根本的な社会の価値転換が始まったのである。思えば、筆者も小学校から中学校に入った2006年と翌年の2007年ごろがいろんな意味でターニングポイントだった時期だった。それらは(当時は)言語化するのがあまりに難しい種類の変化であって、社会も個人も深い傷を負った時代ではなかったか。

おそらくそこで変わったのは意味の変化であり、ストーリーの変化である。前提条件の崩壊であり、まだ確立していない価値観までの過渡期である。変化はおそらく20~30年続く。今になって思えばあの時代に起こった出来事の多くが、その後に起こる出来事の序章(もしくは予兆)に過ぎなかったことがよく分かる。

基本的な数値を挙げてみる。

<2020年>

生産年齢人口:約7500万人(1975年を下回る水準)

生産年齢人口の総人口に占める割合:約60%(1950年以来)

高齢化率:28.6%(ちなみに1970年は7.1%)

単身世帯:38%(うち高齢者は約20%)

→2050年には単身世帯:40%(うち高齢者は50%以上)と予想されている。もっと増えていくかもしれない。

長期的な傾向を変えることができないとするならば、この人口動態を受け入れて、よりよく生きるほかない。

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