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得意な技はかくれんぼ? 単三にゃん池との暮らし

あれ…

この時計、止まっちゃってる。

電池切れちゃったかな……?

と思ったら、

こんなところに

単三にゃん池‼︎

あれ…

懐中電灯が点かないな。

電池切れちゃったかな……?

と思ったら、

こんなところに

単三にゃん池‼︎

ということで電池ボックスに隠れる事が大得意な猫のフィギュア[単三にゃん池]なるものを考案しました。
そしてこの単三にゃん池が2月末よりカプセルトイで発売となりますので今回はその紹介をば。

得意技はかくれんぼ?単三にゃん池とは

単三にゃん池は狭いところに隠れるのが大好きなイタズラ好きの家猫です。特に単三電池のボックスは体のサイズにもピッタリで居心地が良いみたい。飼い主を困らせることもしばしばあるけど、どんな時でもキョトンと真顔を貫き通し、今日もまたどこかの電池ボックスに身を隠しています。
にゃん池の姿が見当たらないな〜と思ったり、身近な電気製品が動かないなと思ったら、電池ボックスを確認してみて!もしかしたらにゃん池が隠れてるのかも?

いろんなところに単三にゃん池

製品情報

単三にゃん池は単三電池の規格サイズに合わせた猫のフィギュアで、一般的な電池ボックスに収まる形状になっています。
ラインナップは[はちわれ・ちゃはち・さばとら・みけ]の全4種。
ブシロードクリエイティブのカプセルトイブランドTAMA-KYUより、2022年2月末に発売となります。詳細は下記をご参照下さい。

企画背景(猫の可変性×工業製品規格)

猫はモチーフの定番ですので、日頃から猫の目新しい切り口については色々と思いを巡らせています。中でも今回は猫の可変性に着目しました。SNSで時折「猫は液体」などと表現されるように、狭い隙間や箱状・器状の空間に入り込んでその形状にピタリとフィットする可変性は、猫あるあるとしてお馴染みの特徴です。狭いところに挟まって、そのまま息を潜めて身を隠す猫あるあるな習性も含めて、これらをいずれ雑貨の要素として落とし込めないかと考えていました。

モチーフとしての猫とは別に、カプセルトイの製品企画という側面では、ただ飾るだけのフィギュアではなく(実用的ではなくとも)何かしら用途を持たせて、身近な日用品と組み合わせて使えるものを作れないかと考えていました。そうした中で、手法の1つとして念頭に置いていたのが「工業製品の規格を活かす」という考え方で、エコードワークスの企画としては過去にも「ボトルキャップキャット」などのフィギュアでこれを実現していました。

ボトルキャップキャット(発売元:株式会社Qualia) 
ペットボトルの飲み口と同じ形状の頭をした猫で、ボトルキャップをそのまま被ることができる、役立たないけど用途のあるフィギュアとして続編も発売されるヒット作に。

一般に普及している工業製品の規格と整合性を持たせることで、身の回りの製品とフィギュアとを組み合わせる使い方を提案でき、飾るだけのフィギュアとは異なる訴求ポイントが得られることにもなります。

こうした視点から身近な単三電池という規格を活かし、狭いところに挟まりがちな猫をモチーフにした単三電池型ネコフィギュアの発想が生まれました。

企画時のスケッチ

実用的ではないという点も重要で、エコードワークスの企画ではしばしばここを重視した製品を世に送り出しています。
世の中の工業製品は実用性や利便性を前提に設計され、裏を返せば実用性ドリブン・利便性ドリブンな製品ばかりが溢れかえっており、仮に面白いアイディアがあってもそこに実用性・利便性の犠牲が伴うとなると製品化されないことが一般的です。
しかしながら(面白みに欠けようとも)便利な製品で物質的に満たされている世の中があるからこそ、逆に実用性を敢えて排した無用で面白ドリブンな製品開発を試みられる余地も生まれるというもの。このような視点から、過去には鼻型コンセントタップHANAGA TAPなどを世に送り出したりもしてきました。

HANAGA TAP 
鼻の穴にプラグを差し込む夢の行為を疑似体験できつつも、既存の2口・3口コンセントを
1口に減らしてしまう、実用性の視点からは誕生し得ない非実用的コンセントタップ。

このように「製品は便利で実用的でなければいけない」という固定観念を取り払うことで初めて実現できるアイディアもあり、今回の単三にゃん池も正にその1つです。

電池ボックスにPVCフィギュアを入れたら当然製品本来の用途としては使い物にならなくなります。もしにゃん池に強いて実用性を持たせるなら、一回り小さい単四電池を収納したり、単四を単三に変換するアダプターとしての機能を持たせることは考えられます。
しかし変換アダプターにすると普通に電池として使えてしまい、電気製品にセットしたら電池が切れるまでにゃん池は人目に触れることなく、電池ボックスに格納され続けることになります。中途半端に実用性をもたせてしまうと結局そちらの用途に引っ張られ、フィギュアとしての価値が相殺されてしまいます。
またアダプターにしろ収納ケースにしろ、猫の造形として凹凸形状を設ける関係で、中心に単四電池分の空間を確保すると肉厚が薄くなる箇所が発生し、そもそも強度面で実現が困難になる側面もあります。あるいは多機能化することでコスト的な課題も出てくるかもしれません。
このように実用的でなければならないという大前提に立つと、単三にゃん池は製品として生まれ難い存在ということになりますが、実用性を二の次にしたことでこうして世に送り出すことができるわけです。

さいごに

単三にゃん池は役に立つか立たないかで言えば、さほど役に立たない無用なフィギュアです。しかし電池ボックスへ格納できるという(大して役立たない)機能があり、ちょっとしたイタズラには使うことができます。家族や友達に黙って共用の器具にこっそり仕掛けたりして、「あれ⋯⋯?うわ、こんなところに隠れてたのか(笑)」といった[狭いところに隠れがちな猫との暮らしあるある]をお楽しみいただければ幸いです。

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