36歳で退職。鹿児島へUターン。

現状の状況

自分でも退職がこのタイミングになるなんて予想もしませんでした。
今の会社の初めての社員として26歳の時に入社。当時は社長、社長の奥さん（当時は彼女）と僕の三人。
今では店舗数も従業員もお客様も増えました。この10年間でいろんな人との出会い、別れがありました。昨年はコロナの影響を大きく受けました。それでもなんとかやっています。これが今の僕と会社の現状です。
僕の役職は代表取締役副社長。
日々変化する世の中のニーズ。自分たちが自信を持って提供できるサービス。10年間の現場生活の結果、今の会社が今後も愛されて行く道筋が見えたような気がします。
そして僕自身は新たな道を歩む事を決意しました。

新しい道とは

令和3年3月を持ちまして、今の会社を退社します。
そして、焼酎を作る杜氏になります。
次の働き先が決まっている訳でも、コネクションがある訳でもありません。
一からまた自分で自分の人生を作っていこうと考えてます。
杜氏になり、杜氏文化が根付いた南さつま市の市長になり、世界で焼酎を作る国際的な杜氏になる。
ここまでが僕の描く新しい道です。
いきなりできる事ではないので、まずは修行をさせてくれる蔵元探しからスタートです。
その前に18年過ごした、この福岡に感謝する事から始めたいと思います。

人生36年間の哲学

自分のルーツを大切にする。
18歳で家を出て18年が経過。
気づけば両親と一緒に生活した時間と同じ年数離れて暮らしている。
本当は結婚して、孫の顔を見せるのが両親にとっては幸せな事なのかもしれない。それは現実的にすぐ達成できそうに無い。
今どちらかが亡くなったら、もっと一緒に過ごす時間を作ればよかったと後悔する自分が想像できる。逆もそうだと思う。
迷惑かも知れないがもう一度側にいて同じ時間を共有したい。

人生に意味なんて無い、もし意味があるとするならば全て後付けである。
僕たちが生きている時間は長くても100年。
宇宙が積み重ねた時間でいうとほんの一瞬の出来事。
そもそもこの世に生きる意味を考える方が無駄な事。
自分の人生にどんな意味をつけるのか、それは人それぞれ。
多くの場合は自分の存在を覚えていてくれる子孫を残す事で自分の生きた意味を証明する。自分にはその可能性が無いかもしれない。
両親が死に、自分も死んだ時に自分たちの生きた事を証明するものが無いのも味気ない。ならば自分たちが生きた証となる作品を世に残そう。
それが自分が生きた意味にしよう。と今は思う。

この両親の元に生まれたという変えれない事実、この事実（自分のルーツ）を存分に楽しむ人生にしたい。
人には変えれる過去と変えれない過去がある。
失敗しても次に成功すれば、過去の失敗は成功への礎であったとなる。
しかし、自分の親や、自分の出身地などのルーツは、書面上は変えれるかもしれないが事実上変わらず、自分の心の中にずっとい続けるものである。

僕の両親のルーツは鹿児島県南さつま市。焼酎文化が島から伝来し、杜氏文化が根付いた場所。そんな事に気づいたのは本当に最近の事。
何も無いと思っていた自分の両親の故郷は、壮大な自然を始め、歴史的に大事な人が生まれ、文化が生まれ、場所がたくさん残っている素晴らしい土地だった。
そんな土地に生まれ育った両親から生を受けた自分は、本当に幸せ者である。この恩恵を最大に受ける為に知識を増やし、実際にこの目でみて周ろうと思う。
もっと言えば、鹿児島全土がそんな土地だし、日本全土が自分のルーツとなる壮大な土地ではないか！欲を言えば日本全土を網羅し誰よりも日本人を楽しみたい、日本人としての自分を存分に楽しみたいと思います。

まとめ

自分の人生を見つめ直した方が多いはず。
僕もその中の一人です。いきなり芽生えるというよりは数年前から少しづつ積み重なって具体的な行動に移す事になりました。
僕よりも先に行動に移している方も多いはず。
早いとか遅いとかはなく、その人にとっては行動した時がその時だと思います。

僕たちにはそれぞれ自分の人生があり、人から与えられた幸福感などは自分を不幸にする場合が多いように感じます。
自分の哲学を持って生きる。
僕自身もまだ行動前なのでなんとも言えませんが、戦争で命を落とす事もなくAIに完全に支配される事もない今の世の中が過去、未来から見ても最も人間が主体性を持って生きる事ができる、ごく僅かな時代である気がします。

海外に何かを求め鹿児島を出た僕は今、日本人として人生を楽しみたいと思い、鹿児島に戻る決意をし、南さつま市で焼酎文化に触れ、そしてそれを自分自身の人生にしたいと思い、自分自身のルーツである両親との時間を共有する為に生きていく決意をしました。

何も無いではなく、何も見えなかった自分に気づきました。
新たな人生のスタートに興奮してます。
皆さんも一緒に楽しみましょう！