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お金の話 9 寄付で成り立つ社会。お金はなくなる

人にお金をあげる時、お金を払う相手をきちんと選ばないと、逆に世の中を悪くしてしまう可能性があります。


例えばホームレスがいるとします。
インドなんかには特にいっぱいいるんですが、見た目が悲惨なホームレスの方が貰えるんです。
さらに言ってしまえば、子供のホームレスの方が大人よりいっぱいもらえる。さらに手足がないとか、より悲惨な方がお金をいっぱいもらえる。
そうするとどうなるか。

「貰いを多くするために子供の腕を切る」っている親が現れてきてしまいます。
腕のないホームレスの子供にお金をあげて、「いいことしたな」と思っても、裏ではもしかしたらそんな事実がある。
なので安易にお金はあげるべきではないと思っています。

一生懸命働かなくて、悲惨な人の方がお金がもらえる、という世界になっちゃうと、より悲惨なことを目指すという競争が始まってしまいます。それは結果的に世の中を悪くします。

もちろん本当にお金に困っていて、「食べるものもありません」という場合、「これ食べなよ」ってあげるのは良いと思います。

一般的に現金って渡しにくいですよね。
けれど例えばタバコとかならどうでしょう。
タバコを吸う人なら分かると思うんですが、タバコって「ちょうだい」って言ったら結構貰えるんですよ。コミュニケーションのツールみたいなところがあります。

でもよく考えたら、タバコって一本30円くらいしますよね。知らない人から「30円ちょうだい」って言われたら上げないけど、「タバコ一本ちょうだい」って言われたら結構あげちゃう。

お金じゃないものにすれば、人はスムーズにあげたりくれたりするようになるんですよね。


バーニングマン(Burning Man)ってご存知でしょうか。
おそらくリンク先のWikipediaみても分からないと思います。

詳しそうなリンクも貼ってみますがこれでも理解しにくいかとは思います。
何もないただの砂漠なのに、そこに7万人も集まって一週間ダラダラ過ごした後に木でできた人の形をした像(The Man)に火をつけて燃やして「ヒャッハー」っていうフェスというかお祭りがあるんです。

電気もない、水道もない、そしてお金を使うのが禁止。食べ物、水、テントは全て自分で用意。物々交換も禁止。やっていいのは「ギフティング」という人に何かをあげるという行為だけ。これがこの祭りのテーマです。

バーとか服屋さんとか、いろんなお店のようなものがありますが、そこへ行くとタダでくれます。

服を配っているところに行って「この服欲しい」と言うと「どうぞ」って言われる。酒屋をやっている人のところに行けばお酒を出してくれる。
なんで?って聞くと、「人が喜ぶから」ということなんです。

その人たちは何年もバーニングマンに来て、食べ物や飲み物をもらったりしているから、今度は自分たちが返そう。その返し方のひとつとして「僕らは服だったりビールだったりを提供している」っていうんですね。

まさに寄付で成り立っている社会です。
このお金を介在させない、反資本主義的な価値観が徐々に広がって、もしかしたらだんだんお金ってなくなっていくんじゃないかと考えるわけです。

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