「日本再興戦略」を読んで 17 機械と人間の融合
とにかく、今後の日本では機械化と省人化が肝です。
機械化という点では、人間は個人としても機械化されますし、集団としても機械化されていきます。
老人になって体が動かなくなれば体に車輪をつければいいですし、言葉がしゃべれなくなったらウェアラブルの解決策をとったり、なんらかの機能をファブリケーションしたりすればいい。腕が動かせなくなったら、外骨格でロボットアームをつければいい。
具体的に言えば、現在研究中なのがグラスウェア。今のメガネは目の前にレンズを置く形ですが、電子プロジェクターで網膜に投影できるようになるというものです。そうすると、レンズ自体がいらなくなる。
人間にとってモノが見えなくなるのはとても辛いことですが、今後は老眼がテクノロジーで対処できるものになります。視力を多くの人が保つことができるのです。
全身がうまく動かせない老人がいたとしても、パワードスーツを使えば自由に動き回れるようになるかもしれません。たとえば、パワードスーツを製造するサイバーダインの「HAL」はそういうものです。
サポートテクノロジー(身体能力や認知能力など人間の能力格差に対して、カメラ技術やロボット技術や人工知能技術を含めて総合的に発達しうるテクノロジーの事)や
プリンティングテクノロジー(コンピューターグラフィックスによる最適化計算と3次元印刷技術や回路印刷技術などの総称)
によって人々の身体が多様化すれば、価値観も多様化することでしょう。「何が正解か」「何が標準か」と考えることがナンセンスになります。
私たちがやるべきことは、「身体ダイバーシティをどうやってロボットで解決し、身体および社会の問題を自動化する機械に置き換えていくか」ということです。
「言うのは簡単、やるのは難しい」という言葉がありますが、今はやりながら言う世界です。
波を待つのではなく、波を起こすサーファーでなければいけません。未来に向かって歩き出すことがもっとも大切なのです。
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