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「最高の休息法」を読んで 27 レジリエンス「回復力のある脳」

身体の状態は、自律神経やホルモンを介して身体に反映されます。脳の疲労蓄積がひどくなると、身体の一部にほてりや疲労感が生まれ、ひどい時には局所的な痛みが発生します。

マインドフルネスは、短期的な痛みの抑制だけでなく、痛みに対処できる脳構造をつくるうえでも有効です。

レジリエンスという言葉をご存知でしょうか?
もともとは変形した物質が元に戻ろうとする「復元力」を指す物理学の用語でしたが、ポジティブ心理学では心にかかったストレスに対処する力を意味します。

レジリエンスの低い心は一定の負荷がかかると折れてしまいます。
レジリエンスとは心の平静を保つ能力であり、その意味では脳の休息の基礎でもあります。

戦場で大量の人の死、爆撃、破壊行為を体験した軍人は退役後、さまざまなトラウマで苦しむ事で知られています。しかし、同じ経験をしながらもそのストレスから立ち直れる人と、そうでない人がいます。


その違いはいったいどこにあるのか。
イェール大学最寄りの退役軍人病院内、「国立PTSDセンター・臨床脳科学部門」が中心となって研究をすすめた結果、主に4つの特徴が挙げられます。

①楽観性
楽観的な人の脳では前帯状皮質(うつ病患者などで問題が見られる部位)の活動が変化

②思考の柔軟性
苦難を成長のチャンスとして捉える

③ソーシャル・サポート
他人との持続的かつ広範なつながりや、似た境遇にある人との支えあいなど

④倫理基準や信念
スピリチュアリティや信仰心を含む

特に注目すべきはソーシャル・サポート(他人とのつながり)。これがある人の脳ではストレスホルモンを生み出す部分の活動が抑制されてました。(視床下部ー下垂体ー副腎系)

また、うつ病になりやすい遺伝子型を持った子どもが虐待を受けたとしても、人との安定したつながりがあればうつ病の発症リスクが低下します。

つまりソーシャル・サポートという環境要因が、遺伝子レベルにまで影響を与えるということです。

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