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「海馬/脳は疲れない」を読んで7 脳は疲れない

考えが煮詰まった時など、人は「脳が疲れた」という表現をするが、実際には脳が疲れるという事はないそうだ。

寝ている間も脳は動き続けて、夢を作ったり体温を調整したりしている。脳は一生使い続けても疲れない。疲れるとしたら「目」だそうだ。

目の疲れ、同じ姿勢をとった疲れを癒す方が実践的という。

なので、例えば「いったん忘れる」というのはよくない。席を立って歩きまわるとか、考えたまま違うことをする方がよい。


また、脳は1つの視点を維持できない。
例えば1時間、固定した見方で同じものを見続けることができない。おそらくゲシュタルト崩壊がこれにあたると思われる。

変化を好むというか、飽きるのか、続けられないのか。
そういった部分に関しても「同じことの繰り返し」がいかに脳を(というか人間を)ダメにするのか。古代より分かっていたようだ。
古代ローマでも、奴隷に嫌がる仕事はあまりさせなかったようで、その嫌がる仕事というのが石臼をひく、などの単純で疲れる作業だったようだ。

「奴隷も人間なので、好きだと思いながら労働してくれた方が社会が効率よく動くから」という事らしい。
単純な労働は仕事、というより罰としての労働という意味が強かったらしい。

そして脳は見たいものしか見ない、という性質を持つ。
これは脳が、自分が混乱しないようにモノを見たがるため。見たいものしか見ない。錯覚のアートなどがその例である。脳は疲れないぐらいによく働くが、その反面で非常に主観的で不自由な性質を持っている。

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