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(TVドラマ版) きのう何食べた? (S1)

同居する二人の登場人物を中心にしたドラマ「きのう何食べた?(シーズン1)」を視聴。
週刊漫画誌「モーニング」に連載中の作品が原作。

主要キャラの二人は40代。おっさんゲイのカップル。
漫画原作も連載当初は40代から開始していたが、現在は作品内では50代となっているらしい。
どこまで年齢を上げていくのかは興味深い。

同居してはいるが、肉体的接触は手を触れる程度までしか描かれず、キス以上の行為は示唆さえないので、そういうシーンに拒否感のある人も抵抗なく観ることができる表現になっている(少しだけ抱きつきシーンはある)。
逆に、そういうのを求める方には物足りないかも。

一応、二人が主人公と言ってもよいと思うが、そのうちの一人「筧 史郎(シロー)」が本作の特徴でもある料理の殆どを行うこともあり、シローがメインで描かれている(少なくとも本ドラマの範囲では)。
家の食事の準備をし、倹約家でもあるので、(ステレオタイプな表現でなんですが)シローはいわゆる「お母さんキャラ」っぽい。

本作はゲイカップルであることを切り口に日常の出来事を描く作品だが、詳細な料理シーンが一つの見どころになっている。
ただ、料理の位置付けとしては、シローに料理をするという設定がされているだけではある。
シローが料理をするから料理シーンが入るのだが、それがかなり具体的に描かれ、且つ作られるのは家庭的な料理というのが特徴。
残り物でもう一品みたいな、家庭での食事の準備でありそうなことも描かれる。

スーパーでの買い物エピソードのような、料理をするという設定があるから発生するエピソードもあるが、ぶっちゃけ詳細な料理シーンはなくても成立するストーリーではある。
まあ、料理シーンが無くなると、本作の特徴や面白みが薄れてしまうではあろうが。

その料理シーンではシローのナレーションで解説が流れるのだが、かなり早口。
映像作品化にあたって料理シーンが尺を取りすぎないように配慮はされていると感じる。
料理に興味がない人だと、だらだら料理シーンを流すとテンポが悪いと感じるかもしれないので、当然とは思う。
もしかすると原作よりもシーンや解説が端折られているかもしれないが、料理を再現できるぐらいには詳しく描写されているので、料理シーンを見たい人も納得できるのではないだろうか。

毎話30分とコンパクトにまとめられているので、視聴しやすくもある。
しかし、正味時間が30分って、テレビ東京で放送されていたテレビ向け作品なのに、どういう枠で放送していたんだろうと思っていた。
テレ東が見れない地域なので不思議だったが、あとから確認したら、土曜の夜に40分枠が存在するのか。

基本的にはコメディ基調なので、楽しい気分で視聴できる。
ゲイとしての生き辛さなど深刻な話も織り込まれるが、主人公たちは明るく前向きなので、決して暗い話とはなっていない。
ライトに楽しめる作品。

尚、主人公の一人で料理をする方の筧 史郎は、料理でめんつゆを多用する派だ。
めんつゆ否定派は、視聴注意。

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