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50日のお受験対策・嬉しい合格通知♪ 前編

先日、小学校受験対策で通っていたお子さんが無事、志望校合格をいただくことが出来ました。お母様からご報告のお電話をいただいた時には、本当に嬉しく、そしてホッとしたというのが正直な気持ちです。お母様からnote記事にすることの承諾をいただいたので、今日から2回に渡り、《合格までの50日》について書いていきます。
こちらのお子さんはお受験を希望され、当教室にお問合せいただきました。しかし、何とこの時点で入試日まで数えてみると50日!普通は既に仕上げに入っている時期です。本来なら、スピード面やミスのないように最終調整をするこの時期のお問合せに正直、びっくりしたのを覚えています。「もしかしたら、他の塾から移られてくるのかな?」という思いもあったので、これまでの学習経験をお尋ねすると・・・ほぼ無しの状態とのこと。継続している習い事はあるとのことなので、この点はプラスに考えました。「お引受出来るか?」正直、そんな思いもありましたが、お問合せ中のやり取りからもお母様のとても丁寧な人柄が伝わったので、取り急ぎ体験レッスンに来てもらうことにしました。数ある教室の中からお問合せをいただけた事自体、ご縁です。依頼があれば可能な限りは力になりたい!という思いで体験レッスン日を迎えました。

【子どもの持つ良い面を最大の武器にする】私の不安は、お子さんをお迎えしたその瞬間に吹き飛びました。「はじめまして。こんにちは」と挨拶をする私に、お子さんはしっかりと目を見て「こんにちは!!」と言ってくれました。その後も、幼稚園のことなどをお話してくれました。「今日は先生とお勉強するけど、どうかな?」と尋ねると「楽しみ!!」と返してくれたこの一言を聞き、私はとても前向きな姿勢と言葉「よし!この子の強みで勝負してみよう」と思ったことを覚えています。前向きな性格と語彙力、言語の力がこのお子さんの武器になることを確信した瞬間でもあります。お受験に必要なスキルは何も知らないと言える状態なので、鉛筆の持ち方、置き方、ペーパーのめくり方、椅子に座る姿勢など一からの指導が必要でした。本来なら、カードやおはじきなど、実物を使っての学習を経て、ペーパー学習に入るのですが、入試まで50日を切った状態ではそうはいきません。お子さんへの負担を最小限に、いかに効率良く学習するか戦略が必要です。また、下に赤ちゃんが居るので、お母様への家庭学習のフォローも最小限にしたいと思いました。お母様の負担が大きくなれば、当然、イライラしたりすることもあるでしょう。それを防ぐためにも「お勉強は教室で先生としようね!」とお約束しました。後は毎回、レッスンで取組んだ学習の復習プリントを宿題としてお渡ししました。50日を切った状況では、どう頑張っても年少さんや早い段階から受験対策の塾やお教室に通っているお子さん達のスキルには追いつくことは出来ません。このことは体験時にハッキリとお母様にもお伝えしました。ペーパー経験を少しでも積み、「問題に慣れること」を入試日までの一つの目標としました。

【作戦会議】体験レッスン後、その場で入会を希望されたので、数日後にはお母様との打合せ、つまり作戦会議日を設けました。この日はお子さんには聞かせたくない話(合否の話など)もあるので、お母様だけで教室に来ていただきました。その間、私は入試日までの大まかなスケジュールと学習計画を立てました。戦略なしのお受験対策はあまり意味がありません。作戦会議はお母様と私の意思確認の場です。そこでお話したことは

☆学習面において、お子さんを叱ったり、怒らない・・・分からないことや解けないことは《当たり前》のことです。出来ないことに目を向けるより、出来たことを褒めてモチベーションを上げることが大切。

☆楽しくお教室に通う・・・「お勉強は楽しい!」「分かると嬉しい!」という気持ちを学習経験を通じ、実感してほしいと思います。嫌々、教室に通うようでは、学習意欲も沸きませんし、効率が悪いです。また、レッスン終わりには私と遊ぶ時間もあるので、《楽しみな時間》を少しでも増やしたいと考えました。

☆最後まで笑顔で過ごす・・・入試を迎えるその日まで、「笑顔で過ごしましょう」とお母様とお約束しました。入試日まで時間がないので、一度でも「お勉強、嫌」となったり、自信を喪失してしまうと立ち直る時間がありません。そのため、このお約束はとても重要な意味を持ちます。

☆到達目標の設定・・・闇雲に問題を解きはじめても意味がありません。出来ること・出来ないことは限られています。入試日から逆算し、大よその到達目標を決めました。また、語彙力に長けていることを活かし、その力が最大限に発揮出来るよう導くことに方向を絞りました。

こうして、50日を切ってのお受験対策が始まった訳ですが、終わってみると一度も予定していたレッスンをお休み、遅刻することなく、よーーく頑張ったなぁとお子さんの心の強さと、お母様の体調面や生活面での管理が行き届いていたことに改めて気付かされます。小学校受験の場合、どんなに親が熱くなり、「あの学校に行かせたい!」「合格させたい!」と思っても、お子さん自身にやる気がなければ、そもそも対策をすることさえ難しいのが現実です。本人が気乗りしない中、無理やり学習させても、あまりいい結果を生まないのは当然のことです。その点で、こちらのお子さんははじめから高い意欲が感じられたので、レッスン中、学習を嫌がることや私を困らせることは一度もありませんでした。子ども、保護者、指導者、皆が同じ方向を向いる実感が常にあったので、とても指導し易かったというのが正直な気持ちです。

短期間の受験対策でも合格出来る!この記事の意図はそこではありません。お受験をお考えの場合、もっと余裕を持って学習に取組む方がいいに決まっています。限られた時間の中での指導で、合格をいただけたのは、お子さん自身が持つ潜在能力が発揮出来た事と、「次回までにこれをしてきて下さい」とお願いしたことを必ず実行して下さったお母様の力が大きかったと思います。また、親子の信頼関係はお父様を含め、とても良好であることは見ていてよく分かりました。私はただ、お子さんの性格や長所を活かし、力を発揮出来るようサポートしたまでです。そして、私が何より嬉しかったことは、はじめのお約束通り、《最後まで笑顔で過ごす》このことが実現できたことです。《心穏やかにお受験をする》これは私の指導方針の一つです。

次回は後編です。50日間の具体的なレッスンについてお話します。どうぞ、お楽しみに。


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