福永 諒

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福永 諒

🏷️ 書いたり欠いたり 🎖️ ショートショート|ピリカグランプリ すまスパ賞 青ブラ文学部 優秀賞 📮 re8ryo@gmail.com

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🎖️ ピリカグランプリ すまスパ賞|ショートショート|誰モガ・フィンガー・オン・ユア・トリガー

「私がピストルの引金を引くのは上司に頼まれたからなの。決して私自身が好き好んでではなく……」と彼女は呟き、静かに水を飲んだ。 「それが役割ですから」と僕は返したが、自分でも気の利かない発言だなと思いゲンナリした。それで慌てて付け加えた。「あなたのおかげで静止した世界が動き出すんです。その先には喜びも悲しみもあるけれど、それはあなたのせいじゃない。まずは誇りを持たないと」  彼女と僕は仕事仲間だ。だから彼女の苦悩も分かるつもり。上からの指示をこなす日々に嫌気がさすこともある。

    • 二義文|はやくあくからすくわなくては

      はやくあくからすくわなくては 〈1〉早く悪から救わなくては 善良な市民を助けるのがヒーローの使命 〈2〉早く灰汁から掬わなくては 食べたいと逸る気持ちを抑えて大事な一手間

      • 40字小説|荒れ模様

        「止まない雨はない」 「名言ですが気象予報士がそれでは困ります」  気象庁も荒れ模様。

        • 最後の1行小説|狂い咲き

           その死は、あたかも季節外れの開花——すなわち狂い咲きのようであったが、美しいことに変わりはなかった。

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          成人向け小説|水、知らず

          「プレミアム」に参加すると最後まで読めます

           彼女は僕の背後から唾を垂らした右手でペニスを弄び、やがて優しく掴んでゆっくり上下に動かし始めた。左手は僕の太ももを艶かしく撫でていた。別の作業を同時にこなすなんて、なんだか育児中の母親みたいだ。僕はその健気さを労いたいという不遜な気持ちになった。肩越しに彼女の髪と顎と呼吸を感じていた。ポリス的な動物である僕らがその装いを脱ぎ捨て、単なる動物として存在しているように感じた。この時間がずっと続けばいいのに——と少年のように切望できるほど僕はもう若くはない。  29歳になり少し

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          成人向け小説|水、知らず

          成人向け小説|タイムトラベル・ノベル

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           それから彼女は仰向けの僕に跨り、卵を掴むように優しく僕の勃起したペニスを手にすると自らのヴァギナへと導いた。温かく湿っていた。彼女は悩ましい表情でほのかに紅潮しており、その身体は神話のように崇高だった——  僕らがフランツ・リストのピアノ曲『愛の夢』を思い浮かべる時、だいたいは第3番が脳内で流れている。世間的に最も有名で、というか僕は第1番と第2番があることすら知らなかった。元々この第3番はドイツの詩人ヘルマン・フェルディナント・フライリヒラートの詩による独唱歌曲だそうで

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          成人向け小説|タイムトラベル・ノベル

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          140字小説|涙のホームラン

           ボールは美しい放物線を描き、これまた馬鹿正直な重力によって盆栽に直撃した。歓喜のホームランのはずが、違う意味で涙ぐむバッターの子。 「怒っていないよ。本当さ」とお爺さんはボールを返して笑った。「広い公園を用意できない大人にも責任はあるんだ。だからせめて広い心を持たんとな」

          140字小説|涙のホームラン

          100字小説|約束、果たせず

           僕らが幼稚園児の頃、妻は言った。「いつか結婚してあげる。約束するよ」  そして今「離婚しましょう」と妻は告げた。「昔あなたは『ヒーローになって地球の平和を守る!』と誓ったわ。でも約束を果たせないみたいね」

          100字小説|約束、果たせず

          成人向け小説|水、知らず

           彼女は僕の背後から唾を垂らした右手でペニスを弄び、やがて優しく掴んでゆっくり上下に動かし始めた。左手は僕の太ももを艶かしく撫でていた。別の作業を同時にこなすなんて、なんだか育児中の母親みたいだ。僕はその健気さを労いたいという不遜な気持ちになった。肩越しに彼女の髪と顎と呼吸を感じていた。ポリス的な動物である僕らがその装いを脱ぎ捨て、単なる動物として存在しているように感じた。この時間がずっと続けばいいのに——と少年のように切望できるほど僕はもう若くはない。  29歳になり少し

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          成人向け小説|水、知らず

          ショートショート|ほんの少しの希望があれば充分です

          「蝶や鳥なんか見てるとさ、飛べるのって残酷だと思わない? 人間には羽がなくてむしろよかったかもしれないね」 「そう? 空を舞うのって素敵だと思うけどな」 「だって、歩くことが心底億劫になるだろうから……。私たちは本質的に満足ができない生物なんだよ、たぶん」  竜巻のように突然ですが、僕のこれまでの――大した長さではなく残念ながら貴重でもない――生涯について語らせていただければと思います。それでも、すべてを話すとあまりに冗長ですからトピックを厳選します。聴くのに料金はとりま

          ショートショート|ほんの少しの希望があれば充分です

          ショートショート|ハロー・グッバイ・ハロー・グッバイ

           走ること自体も楽しいが、走りながら黙々と自分の世界に浸るのがより好きかもしれない。……ちょっと大人ぶってるかな。僕は中学生で陸上部に所属している。専門は長距離走だ。  朝の澄んだ空気の中で行う自主練は至福だ。世界を独り占めしたかのよう。走るのはいつもこの砂浜。2つ理由がある。  1つは、砂に足をとられて走りにくいため、むしろこれが良い負荷になって、脚力を鍛えるのにピッタリだから。アスリートもこのトレーニングは採用しているらしく、模倣するだけでなんだか僕も一流になった気分。

          ショートショート|ハロー・グッバイ・ハロー・グッバイ

          4コマ漫画 【某人間】|左遷 芋づる式

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          4コマ漫画 【某人間】|セミコロン !と?

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          4コマ漫画 【某人間】|10秒戻し コスモス

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          改題|ショートショート|朋友よ、読んでくれてありがとう

          改題 『友よ、読んでくれてありがとう』 ↓ 『朋友よ、読んでくれてありがとう』 \本篇/

          改題|ショートショート|朋友よ、読んでくれてありがとう

          プロフィールにショートショートを新しく書いて載せてみました

          プロフィールには僕自身の基本的な情報だけ載せていましたが、それだとあまりに無機質だったため ショートショート『2019年生まれ、火星のアウストラレ在住です』 を新しく書いて載せてみました この機会にぜひどうぞ!

          プロフィールにショートショートを新しく書いて載せてみました

          40字小説|最終便

          バス停で最終便を待っていたら妖怪がゾロゾロと……隣は百鬼夜行バスらしいな。

          40字小説|最終便

          日記 【晒しな日記】|地球は廻っている

          誰かが落としたスマホを道端で拾い、交番へ向かった しかし警察官は誰一人おらず、そのような場合に使うよう張り紙された、受付にある電話の受話器をあげると、(たぶん)大きい部署へと繋がった 別件で出払っているため対応できる警察官がいないと説明があった後、「拾ったスマホは預かってほしい」とのことだった (こういうケースは初めてですが、そういう措置がとられるんですね) 僕は件のスマホを片手に自宅へ帰った その後40分ぐらいして、手の空いた警察官が僕の家まで来た 拾ったスマホを渡し、

          日記 【晒しな日記】|地球は廻っている