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プロデュース公演ということ

こんばんは。博多はまるで春の始まりのような優しい雨が降り、縮こまっていた背中や肩の力が抜けてふっと軽くなったような夕暮れでした。

福岡にも東京ほどはなくてもそれなりにたくさんの劇団やユニットがあり、それぞれに最高の舞台を目指して日々稽古に励んでいます。年齢層は、20代〜30代の構成員が占める劇団が最も多く、40代以降になるとめっきり減って、でもそのあたりになると息が長く、コンスタントに公演を行う劇団が多く見受けられます。

劇団、ユニット、いろんな形で表現活動をしている団体があります。それぞれちょっとずつ、内部の力関係や表現の方向性、将来に向けての計画などに違いがあります。ざっくり、誤解を恐れずにいえば「家族」と「仲間」みたいな違いかしらん。

プロデュース公演は、仲間も家族もゼロである代わりに「企画」がまずあり、企画者がその企画に沿って、家族や仲間の垣根を超えて呼び集めるものです。野菜で言えば種や苗から自分の畑で作らずに、ある程度出来上がったものを各農家を回って調達してくるような感じ。劇団と違って「育てる」という視点はありません。

近年、福岡の小劇場でのプロデュース公演はそんなに多く催されていません。劇団の垣根を越えて「客演」という形でさまざまな劇団から俳優を呼ぶという形は常態として存在します。客演が多い劇団公演はプロデュース公演によく似ていますが「劇団の座付作家ないし演出家が、劇団公演の為、ひいては劇団存続のために呼ぶ」という動機と、その作品の責任(製作)が劇団に帰属している限り、劇団公演でありつづけます。

あれ?こんな難しい話をするつもりじゃなかったんだけどな。

うちらはプロデュース公演をします。そこには「企画」があります。

「大の大人がおおぜいでワチャワチャと、いい歳しても楽をせず、かっこ悪く苦しみもがいて、最高にカッコイイやつを創りたいっちゃん」

すごく単純でごめんなさい。でもね。これがやりたいんです。

企画に合う俳優・スタッフは誰がいいかいな。演出家とプロデューサーで、探し、交渉し、口説き、言葉を尽くし、心を尽くして、地道に人数分繰り返し。今、それがひとまず、ジャーン!と言うところ。ここからまだいくつものワクワクポイントがあります。あなたとそのワクワクを共有できることを心から願います。

いくつものご縁に感謝します。

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