『死刑刑事』(2)♯リレー小説参加
ハネイサユさんのリレー小説参加作品です。まずはそちらをお読み下さい。
その事件は最初は【連続突然死】として報告されていた。
道ゆく者が突然倒れ、死ぬ。
最初はただの突然死と思われていた。
しかしそれも連続で続くと周りはざわつき始めた。
【必ず金曜日の夜21時50分頃】
【必ず監視カメラが近くに無い】
俺が関わりだしたのもこの頃だ。
ただ検死には突然死に疑問が残っていた。
【心臓に小さな傷】
しかし特別に事情が見つからなければ全て
【突然死】
で処理されてしまっていた。
しかし話題になり検死を細かく行いだして、ひとつの共通の事実が浮かび上がってきた。
① 心臓に小さな傷がある。
② 衣服には傷と同じ場所に小さな破れがあり、ほんの少し血が滲んでいる。
③ ①と②の間には皮膚にも小さな傷があり、心臓にまで損傷した組織が続いている。
明らかに【殺人】だった。
しかし被害者には抵抗した様子も無く、衣服の乱れも無かった。
傷も破れもとても小さく、それ自体は致命傷にはならない。
被害者には共通の接点も無く、共通の特徴も見つからなかった。
しかし心臓の傷は必ず心臓の【洞結節】を破壊していた。
ただ服の上から動いているかも知れない人間の身体の中、心臓の急所を狙えるのか、、
大きな疑問が残されていた。
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