新しい生活⑦

私は彼にある言葉を伝える為に、彼に会った。
「ごめんなさい。やっぱりあなたとは続けられない。このまま家族を騙し続けることなんて、私には出来ない。息子に母親として向き合う事が出来なくなるから。だから、ごめんなさい。」
「ずっと苦しませてごめん。辛い思いをさせてごめん。俺にはせめて別れて、苦しみを取り除く方が良いのかもしれない。」
「ありかわとう。分かってくれて。本当にごめんなさい」
「もう会えないね。」
「うん。もつ会わない。」
「あなたに会えたことは、本当に嬉しかったよ。」
「私も嬉しかったです。」
「さようなら。」
「お元気で。」
「いつかこういう日が来るって覚悟してた。」
「私もです。」
「泣かないで。」
「だって。好きなのに別れるのは辛いから。」
「それは、俺も同じです。」
「こんな時ってありがとうっていうべきなのかな。」
「うん。そうだね。ありがとう。」
「じゃあ。もう行きます。」
「見送らせて。俺見送られのはちょっといまは辛い思いを。」
「じゃあ。さようなら。」
「さようなら」
私と彼の恋は終止符を打った。
つづく