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担任変えてください。と言われたら  パート1 特別支援学校:現場より


「担任をかえてください!」
こう、保護者の方からいわれたらどうしますか?
このセリフはしょっちゅう聞くわけでもありませんが、めずらしい
セリフでもありません。
特別支援学校に勤めているとどこかで、聞く言葉です。。        聞くと、ドキッとしますし、
どうしよう、、、なぜ、、いやいや、そもそもの考え方が・・・・
いろんな感情が出てくると思います。

担任をかえてくださいのメッセージは強くて、最終通告にもとれます。
これを言わしては本来だめです。
これは担任との問題だけではないのかもしれません。
今までの担任との関係、学校の今までの背景がいろいろ絡んでいることでしょう。


今日はこのセリフが出てくる前にやっておくべきこと、
そして、もし言われてしまったら私ならこうするということを
お話します。あくまで仮定のエピソードとして聞いてくださいね。


特別支援学校に入学させる子どもをもつ
お母さん。お母さんにもこどもたちが、学校生活を過ごすうえでの    土台作りが必要です。
それは、子どもの成長のカギはお母さんがもっているから。
お母さんにも土台作りが必要です。

タイミングは小1、中1のタイミング・・・初めましてです。
このタイミングを外すと、ボタンの掛け違え・・・ではないですが、
聞いてません、そんな風にとらえていなかった、あの時ああいった・・・・

後になって、問題が大きくなっていたり、話し合う論点がずれていってしまいます。

そもそも、子どもの成長の話をすること・・・ができない関係性になり、
ある意味不幸のはじまりになるかもしれません。

前提にあるのは
子どもの成長について話し合う関係性を作り、一緒に喜びあえる土台をつくることです。

では初めましてお母さんと
どんなふうに土台を作っていくのでしょうか。

小1に入学してくる子供を持つお母さんをイメージします。
まず行うのは、お母さん像をしることです。

どのようなお母さん像なのか・・

ひとつめ、

小1で入学してくるこども。
生活そのものがそもそも整っていません。大きくは睡眠と食事について。
人間として大切な欲求が整っていないこどもたちです。
睡眠の問題。
療育園の時間軸と学校生活の時間軸
ガラリと変わります。スクールバスの登校で朝が早くなるので
睡眠の問題がでてきやすいです。
寝不足、機嫌が悪い状態での学校生活のスタート、
お母さんも寝不足、お仕事をされていたらお母さん自身も睡眠不足の中での毎日を過ごされていることでしょう。

そして食事問題。
このブログでも食事の問題の大切さについては お伝えしているところですが、

限られたものの食事内容の毎日。                   こどもたちに身体に起こるのは
肌荒れ、便秘、不定愁訴、エネルギー不足などを抱えています。
健康面の課題が大きい、そしてコミュニケーションのとりにくい
そんな子供が知らない場所、知らない大人・・・初めての学校生活、不安でいっぱい。
お母さんも実は不安な気持ちであるということと、その不安定な状態で子どもに常に向き合っているお母さん像であるということです。

子どもは子どもですが、障害を持つ幼い子どもの子育ての難しさ・・   については現実問題として難しさを抱えていると思います。

ふたつめ
たくさんの辛かった場面、どうにもならなくて情けなくなった場面を経験されたり、もしくは信じられないような酷い言葉を身近な人に言われたり、、。悪気はないとわかるが、傷ついてしまう言葉を聞いて辛くなったり。・・・そういう経験や、聞いた言葉がお母さんの自尊心を本当に傷つつけています。

でもね、子供の成長とともにたくさんのお母さんが、太陽のような温かい光でつつみこむような、明るさをおもちになり、人間として尊敬でしかしかないくらいの素敵なお母さんになっていかれることも
経験としてみてきています。

また、入学した時から夫婦、両親、親戚の障害理解もあり、とても心の落ち着いた穏やかで・・・のような保護者の方もいらっしゃいます。

でも、割合として多いんですね。
自尊心が本当に傷つけられている保護者のかたたち。。

一見、そんな風にはみえないのですが、
今はとにかく毎日をつなぐことに必死で、平面を保っているように見せてしまう・・・のではと思います。

みっつめ
子どもとの関係性の中で自信を失っている
だけど大人だから我慢しなきゃ・・・と平面を保つお母さん像です。

こどもたちは不安怖い、わからないことでいっぱい。
唯一自分の要求を満たしてくれるのは保護者の方のみ。
それも保護者のかたは、子どもの要求がわかるということで、
言うことを聴く・・聞かないと毎日の生活が成り立たない。
それでしか毎日の生活を終われない。。。               そんな中での人間関係の構築。


幼くて小さくて、私がいないとムリ。
でもあの子にとって唯一の自分、守るのは私。
そんな思いと
でも何か、、うまくいっていないようにも思う。
私ってちゃんと子育てできていないんじゃないかな。
あー兄弟のこともそう!!わかっているけど、後回し。。。
悩みだしたらきりがない。
私しかいないとだめよね、                      でも。。。できないのかものハザマで揺れています。

あるお母さんの話の中でね、
朝になったらこの子の障害がなくなっているかもしれないと
願いながら眠ってしまうんですっておっしゃる             保護者の方もいらっしゃいました。


そんな時間にも心もいっぱいいっぱい、そして自尊心をきずつけられて、 自信がないけど普通にふるまおうとしている              そんなお母さん像を伝えました。


そのお母さんに信じてもらうこと。


いままでの周りの大人とは違うのよって。。。

安心して子どもを任せてもらえるように。。。
そしてお母さんも安心して話してもらえるように。。。
子どもと同じで、                          先生って学校って味方でだよ!って                  まずは思ってもらうためには。

それは
お母さん自身そして、お母さんの子育てをまず認めるということです。


目の前のこどものことを、                      お母さんからたくさん教えてもらうことだと思います。


そしてわたしたちが、「学校のお母さん」
になれるように私たち頑張るね、いろいろ教えてね。
が土台作りのスタートかなと思います。
本当に入学したてのあの子たちと関わると、
お母さんにはかなわないって思います。

ただし学校として、学年として大切にしていることは
集団での勉強会、お便りをつかって
特別支援学校のことをこれでもかと丁寧に伝えます。このバランスです。

確かに「こうしたらうまくいくよ」
は経験上わたしたちは多くもっています。
いろんな子どもさんをみてきているので。
今の状態を一刻も早く修正したい、、、と伝えたくなる。

でもこれでうまくいきますよ!といきなり伝えても
お母さんにしたら、受け取れない。
もしくは
私の子育て、、と否定された気持ちで受け取るかもしれません。

土台つくりで大切なのはお母さんの自尊心の回復、自信を取り戻すです。


                     つづく・・・。

最後までお読みくださりありがとうございました!!


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