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言葉を使わずに気持を伝える方法:特別支援学校;現場より

特別支援学校に来る子どもたち。
こどもたちが思っていること、伝えようとしていることが
がわかれば、どんなにうれしいか・・・
思うときありますよね。                       
特に言葉がでにくい、でないこどもさん、
サイン言語や絵、写真カードの意味もわかりにくい。。。

そんな子どもさんとのコミュニケーション。
目線で訴えたり、うううーと不快な声をだしている、
表情、しぐさ、ノンバーバルな世界のすべてを使って
意思表示をしている彼らです。
わたしたちはそれを察する形でコミュニケーションをとろうとします。
いつも身近で、彼らのことをわかっている大人のわたしたち          ではありますが、それでもわからないことは多いし、
もっとコミュニケーションの力が伸びたらって思います。

そんな彼らとコミュニケーションをとる、               手段を増やす方法があるんです!!


即効性はないですが、後々の効果は抜群です。
しかも手指の巧緻性にもつながる
そんな方法です。

その方法とは
人差し指を要求の指に表現することを練習することです。
よく言う指差しの形です。1の指を作ることです!!

小2のしょうくん。
表情も豊かで人も大好き、怖がりサンでドキドキしながら        過ごしています。
時々訴えてきているような目やしぐさが何を伝えてきてくれているのか
わかりにくいところがあって・・・
あと彼自身は
「見る力」がその時は育っていなくて、ちらっとはみても見続けることが難しかったこどもでした。
なのでじっと何かをみて
選択するのは課題としても難しいかなっていう感じでした。

何か欲しい時は、いつも手全体をトントンとするので
彼用のコミュニケーションのグッズは大きさを工夫したりしていますが、
それ以外に突発的に出てきたものに対して               対応できずというかんじでした。

この一の指、どんな時に使うのかというと、
たとえば決まっている事柄をカードでみせるとき、
今日の予定を伝えるときに、
きょうはお弁当食べようね。とお弁当のカードをみたときに
そばの大人が一の指を作ってあげて、その一の指で写真を        トントンしてもらって
確認するという流れを作るのです。

あと大人の膝の中で絵本を読んでいるときに、
ぞうさんでてきたねえ。ぞうさんどこ?
そんなときにそっと大人が意図的に1の指をつくってあげるのです。   そしてトントンする。
翔ちゃん、大好きな水木先生に絵本をよんでもらっているとき、水木先生はさりげなくこの1の指をつくって 翔ちゃんが大好きな食べ物がでできたら、
あ、おにぎり、とんとん、して読み聞かせていました。
細く長く!!
水木先生は優して丁寧で、でも粘り強く指導ができる先生で、結果的に1年後は
1の指でトントンは自分でできるようになったんですよ!!

あ!!!思い出しました。
1の指
図工でノリを使うときもいいですね。
ふえきのり。いいですよね。
1の指をつくってあげて、その1の指で伸ばす・・・。         指先を使うとってもいい課題!!
なのに、手軽だからとか、汚れるの嫌だからとか
できない理由を先に並べて簡単な
両面テープとか、スティックのりとか使ってませんか?

一般小学校の先生と話しをしていて
支援学校も同じかもって思ったことがありました。
それは図工の教材づくりのことです。                 低学年のこどもたちに、この指をつかって塗る、ふえきのりを選択しない先生が増えているそうです。理由は先ほど伝えた手軽、汚れない、作品の見栄えがよくなるだからだそうです。

ちがうんですよね。
べとべとののりをとおして、塗るノリの分量を指先で覚えたりして    手指の巧緻性を高めていくんです。
つまり、どんな力をつけたいかとか、どんな教材でアプローチするのがいまの、これからのこどもにとって大切かってみえてないんですよね。      
出来栄えとか、合理的にとか、時間内とか、
あと汚れる、汚い、煩雑になることがNGにしちゃっている。
それってこどもたちの経験の可能性を狭めていないのかなあって思います。


子どもたちの物への対応力、指先の感覚、とにかく熱中してつくりあげるそんな大切な機会を奪っちゃっているなあって思うのですね。         これは先生方のせいでもなくて余裕のない学校生活を生み出している
学校のシステムの問題かもしれませんが・・・。

話を戻しますね。

支援学校のこどもたちにも汚れることが特別嫌がるこかいますが、
その嫌がることを、じゃあそばにぞうきんおいておくね、           ひとつだけしてみよっか、
困ったら先生一緒にやるからね。                   こうしてみたら、こうしてみない?っていうやりとりができるのに、


感覚が苦手なので使わない・・・ 

・・・はあくまで最終手段かなって思います。

きょうはだめやったね、1年後できたね!いやじゃなくなったね!
そんな一つの教材を通してのアプローチも
必要なのじゃないかなって思いますしね。


今日は、1の指を作る場面を増やす。学校で家庭で細く長く、無理せずゆっくりでいいので細く長くできるトレーニングを提案してみました。

あの子たちの指導、形から、動きからアプローチしていくのは

案外おすすめかも。。。。

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