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レポート「まちのきものサークル」

盛夏の言葉がこれ以上似合う日はないと思える夏の日の昼下がり。
太陽が煌めく青空の下で、みんなで浴衣を着てまちあるきを楽しみました。


はじめまして!今井寛太です!
兵庫県姫路市出身、京都大学経済学部を休学中で、思いがけない縁から福井のことが好きになりました。
2022年度の「エキセントリック・カレッジふくい」への参加を経て、現在は大本山永平寺から徒歩5分のお家に住みながら、文章を書いて福井の魅力を発信しています!


7月22日、福井城跡に臨む順化公民館で、「おきものさん」による「まちのきものサークル」が開催されました。
今回は、「まちのきものサークル」のレポートをお届けします!




「まちのきものサークル」とは?

「まちのきものサークル」は、「福井のまちなかで、着たいときに着物を着て出かけられるようにしたい!」という想いのもと、普段から着物を着る人も、初心者の人も、みんなで一緒に浴衣の着付けを学び、浴衣で福井のまちなかを歩こう!というイベントです。


講師を務めたのは「おきものさん」。福井で着物を楽しむゆるい集まりです。

「おきものさん」メンバー

着物屋さん・もたはん(福井市髙木)の店主をしている方や、普段から着物を着て福井のまちなかでの色々な活動に積極的に参加している方など、多様なメンバーがいらっしゃいます。


ところで、さっきから「着物」「浴衣」という言葉がたくさん出てきていますが、皆さんはこの2つの違いって何か分かりますか??


2つの違いとは、「着方の違い」だそうです!

「着物」を着るときは、まず「襦袢(じゅばん)」と呼ばれる、和服用の下着を着ます。この襦袢は、衿元から見せるように着るそうです。

一方、「浴衣」のときは、襦袢を着ません。浴衣は元々、「湯帷子(ゆかたびら)」と言って、平安時代から湯上がり着として水分を取るタオルの代わりに着ていたそう。だから、「浴衣」という文字になったのです。

そして、今回着たのは、浴衣!
いよいよ浴衣の着付けをしていきます。



着付け教室

順化公民館にある和室で着付けを学びます。

男性陣は、おきものさんメンバーの酒井さんと出雲路さんから教えていただきました。

出雲路さん(左)と酒井さん(右)


手順は、大きく分けて3つ!

①衿先(えりさき)を重ねる。
下前(右衿)と上前(左衿)を重ねる。
下前は、前から見えないようにやや斜め上に巻き込む。
上前は、地面と平行になるように。

②腰紐(こしひも)を巻く。
腰紐を結び、浴衣を押さえる。

③角帯(かくおび)を結ぶ。結び方は「貝の口」!
だいたい腰骨の高さで。

手順②までは、思っていたほど難しくはなくて、練習を繰り返していくうちに覚えられたのですが、手順③が私にはとっても難しかったです!

着付けを学ぶ参加者


また、着付けを教わっているときに面白いお話を聞けたので、3つご紹介します!

①男性が浴衣を着るときは、恰幅の良さを演出するのがオススメ!

恰幅が良くて、貫禄のある男性ってかっこ良いですよね。私も憧れます。

そんなかっこ良さを演出するためには、帯の前を下げて、結び目のある後ろを上げ、横から見たときに帯が斜めに上がっているようにします。

こうすることで、恰幅が良く、貫禄があるように見え、かっこ良くなります!


②帯を粋に結ぶには!

女性が帯を真ん中で結ぶことが多いのに対して、男性の場合は、結び目が斜め後ろにくるようにします。
「貝の口」は、「手先:垂れ=2:1」で綺麗に結ぶと、カッコよくキマるそうです!

また、結び方には、時代による流行があるみたいです!
今回は基本的な「貝の口」を教わりましたが、他にも色々な結び方があると思うと、面白いですね。


③旅館にある浴衣も着こなそう!細長い帯はちょうちょ結びで、下の方で結ぶとかっこ良い!

皆さんにとって一番身近な浴衣を着る機会は、旅館に泊まったときではないでしょうか?(私もこれまでに浴衣を着たのは、旅館に泊まったときくらいでした)

旅館でも浴衣をかっこ良く着られると、とっても素敵だと私は思います!
細長い帯は、ちょうちょ結びで、腰骨の位置で結ぶとかっこ良いそうです。次に旅館で浴衣を着るときには、私も試してみようと思います!



いざ、福井城跡をまちあるき!

着付けの仕方を学び、練習を繰り返して自分でも着られるようになったら、いよいよ次はまちなかへ!

今回は、福井城跡でまちあるきを行いました!

この場所は現在、福井県庁が建っていますが、かつては福井城が在った場所。石垣や結城秀康公の像などについて、井上さん(福井歴女の会)からお話ししていただきました。

お堀の石垣の歴史を教えてくださった井上さん

特に面白い!と思った点を2つご紹介します!

①結城秀康公の像は困ったような顔をしている?!

結城秀康公の像は中国でつくられたもの。
では、どうやって中国で秀康の顔を知ったのか?

実は、武生の龍泉寺にある肖像画を見てつくられたそうです。
その絵に描かれている秀康は困っているような顔に見えます。
困り顔の秀康をもとに像がつくられたので、今ある顔になったのです。
横を通ったときには秀康の顔をチェックしてみてください!


②石垣に積まれている石には、よく見ると刻印が彫られている!

福井城のお堀と石垣は、「天下普請(てんかぶしん)」で、諸国大名に手伝ってもらうことによって作られました。
その際に、お堀に使う石などは、どこの藩が運んできたものかを示すために、目印を彫っていたという説もあります。

確かによく見ると、色々な文字が彫られているのが分かります。
石垣を見る時には、少し目をこらして、どんな文字が彫られているのかチェックしてみると面白いです!


まちあるき中の素敵な笑顔!



浴衣で過ごすってめっちゃ良い!

まちあるきを終えた後は、みんなで集合写真!

参加者の皆さん、とっても楽しそうな笑顔で大満足の様子です!


私も浴衣を着てまちあるきをしてみて、「浴衣で過ごすってめっちゃ良い!」と思いました!
着付けは思っていたほど大層なものではなくて、簡単に着ることができたし、「暑すぎ!」とか不快に感じることもありませんでした。

実際に着てみることで初めて分かる浴衣の魅力があると思うので、これを読んでくださっている皆さんにも、ぜひ着ていただきたいです!


今回の「まちのきものサークル」で浴衣にハマった人がたくさんいる(私もそのうちのひとりです!)ので、みんなが着物を着たいときに着て出かけられるようになる未来はもうすぐそこまで来ているのではないでしょうか。



(表紙画像と集合写真は木曽智裕さんが撮影。その他の写真は今井が撮影しました)



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