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ワールド探索日記 2022/11/6

Raindance Embassy By mariraku

VRChatワールド探索部の特別回。
イギリスの独立系映画祭RAINDANCE映画祭のVR部門として10/26~11/26で開催されている「RAINDANCE IMMERSIVE」の特設ワールド「Raindance Embassy」をキュレーターのMariaさんにご案内いただきました。

「RAINDANCE IMMERSIVE」は今回で7年目らしく、VR作品を取り扱ったイベントとしてはかなり歴史があるように思えます。
僕は詳しくないので恥ずかしながら知らなかったのですが、RAINDANCE映画祭自体も1992年に始まった有名な映画祭ということらしいです
(余談ですが、イギリスは雨が多いから「RAIN」DANCEという名前がついたそうです)。

とまあ英語はそんなに得意ではないので、「RAINDANCE IMMERSIVE」自体の存在は知っていたもののきちんと見たことはなかったのですが、解説をしてもらいながら見ると非常に興味深い取り組みだということがわかってきて、さらに深く情報を知りたくなってきました。

(国内メディアでは、「誰々が出演しました!」くらいの情報しかなく、「RAINDANCE IMMERSIVE」自体の情報は日本語ではほとんどないので、がっつり紹介した記事とかあったらぜひ読みたいなと思いました。(というか英語が得意な方いればお願いして記事にしてみたい…))

さて、「RAINDANCE IMMERSIVE」とは、要は世界中のVR作品を表彰するプログラムみたいです。

部門としては6つに分かれており「BEST IMMERSIVE GAME」のようなVRゲームの部門もあれば、「BEST IMMERSIVE PEFORMANCE」のようなパフォーマンス部門等もあります。

そしてなんと、「BEST IMMERSIVE WORLD」というソーシャルVRの「ワールド」の部門もあります(VRChatがほとんどみたいですが、プラットフォームは限ってなさそう?)。
個人的には「BEST IMMERSIVE EXPERIENCE FOR SOCIAL IIMPACT」という社会的インパクトのあるVR作品を扱った部門が気になりました。

これらの部門にノミネートされた作品からそれぞれ賞が選ばれるようです。
パフォーマンスのように予約が必要なものもありますが、作品はWebサイトから詳細の説明やVRChatワールドであれば体験できるものもあるので、ノミネート作品を回ってみるのもよさそうですね。

で、今回案内してもらったのは、そのイベントの特設ワールド「Raindance Embassy」ですね。

Embassyとは「大使館」という意味らしく、今回のノミネート作品の登場キャラクターやポスターなどが随所に展示され、それぞれの作品世界への接続を意図したようなワールドになっていました。
ポスターが並ぶ様はまさに「映画祭」といった雰囲気でした(行ったことないですが。。。)。

ワールドには上映ルームやバー等も併設されており、単なる展示ワールドではない遊び心が随所に入っており、肩肘張ってない感じが良かったです(なぜか誕生日ケーキもあった)。

僕はほとんどソーシャルVRにしか入ってないので、そちらの話になってしまうのですが、今回解説を聞いていて、改めて海外にはまだまだ知らないシーンがあるのだなと感じました。

ノミネート作品の中には超ベテランのビジュアルアーティストの方のワールドや17歳という若い方が制作したものも含まれており、また南アフリカや韓国などさまざまな国の方の作品が出展されていると知り、俄然それぞれの作品を体験してみたくなりました。

また、ソーシャル・インパクト部門の作品は特に「体験型展示」ということだと思うので、それぞれどんな表現がなされているかが気になりました。

下記の記事では「Second Life」内に渡邊英徳氏が制作した「Oscar Niemeyer in Second Life」を紹介していますが、こちらも体験型のアーカイブの事例でしたが、ソーシャルVRではまた異なる表現があるのでしょう。

「空間」「3D」を使ったビジュアライズという観点で建築分野ではフォレンジック・アーキテクチャーが思い出されます。

彼らの活動を端的に伝えるのは難しいが、建築史家五十嵐太郎の評を借りるなら、彼らは「コンピュータとネットワークを駆使しながら、科学捜査(=フォレンジック)を行い、メディアを素材に情報の建築をつくりだす」。どういうことだろうか。

たとえば彼らが“architectural image complex”と呼ぶ手法を見てみよう。近年に急速に普及したスマートフォンが、その鍵を握る。ここで彼らが素材として用いる「メディア」は、事件現場から投稿・拡散された写真や動画なのだ。まずインターネットを通じて収集したメディアが、どの場所から/どの時間に/どの画角で撮影されたのかを特定する。そうして得られた複数の情報の、空間的・時間的な“視差”を用いることで──事件が発生した瞬間を三次元的に再構成するのだ(書影のイメージがそれだ)。いわば「情報の建築」である。これによって、デモ参加者を貫いた弾丸の射線が、爆撃をうけた病院の3Dモデルが、パレスチナへの空爆スケジュールと被害が再現される。そのショッキングな成果は美麗な動画にまとめられ、ウェブサイトYouTubeで公開されているので、ぜひ実際に確認してほしい。

Eyal Weizman “Forensic Architecture VIOLENCE AT THE THRESHOLD OF DETECTABILITY”
建築が証言するとき──実践する人権をめざして(評者:中村健太郎)

フォレンジック・アーキテクチャーは国内に紹介されてからはまだ日が浅いため、大々的に取り扱われることが多くないように感じていますが、彼らのような活動がこうしたVRのシーンと接続していくこともあるように感じました。

という感じで、さまざまな分野の接続を想像できるシーンの多様さを感じることができて、非常に興味深い探索回になりました。まずは、行ける作品は行ってみないとですね。
タカオミさん、Mariaさんありがとうございました!

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