【アニメレビュー#1】 サマータイムレンダ 【フェチの二郎系ラーメン】
◆ ディズニープラスの独占配信から解禁
2022年4月からアニメが放送されていたのですが、ディズニープラスの独占配信だったため登録していない私は見ることができませんでした。
基本的にアマゾンプライムでアニメを視聴しているので、見る機会がありませんでした。
しかし、2022年11月15日からほかのサイトでも配信が解禁されたため視聴する機会を得ることができました。
巷で面白いと話題になっていたこともあって、視聴することにしました。
原作未読です。
ネタバレ含む感想となりますので、ご了承ください
◆ あらすじ
◆ 主な感想(ネタバレなし)
まず、第一に「あれ?思ってたんと違う…?」です。
基本的にネタバレなどを避けて作品を見始めるので、「主人公の幼馴染を殺した犯人をタイムループで見つけるミステリーサスペンス」だと思っていました。
晴れ渡る青空が似合うさわやかな小島のなかで渦巻く陰謀と血みどろの惨劇の正体を暴く物語を想像していたのです。
しかし、蓋を開けてみたら『影』という謎の怪物、『ミステリーサスペンス』ではなく『人間関係ドロドロ!スプラッタ!ぬるぬる作画のバトルシーン!』、なんか伏線とか謎よりもノリと勢いですべてを乗り切ってくる!
あれ?俺、寿司を食べに来たはずなのに性癖ゴリゴリの二郎系ラーメンを食べさせられてる!?
いや、だってアニメのサムネイル画像を見てみてくださいよ。
みんな澄ました顔してすげー賢そうですよね。それでいて腹に一物抱えてそうじゃないですか。どろどろとした人間関係を感じますよね!
きっとこの焼けた肌のセーラー服の包丁を持った女の子とかが殺人鬼なのかな?とかワクワクしてたんですよ!
賢そうですが、ぜんぜん違います。こいつら全員1日2日で化け物絶対ぶっ殺すマンになるガンギマリしたヤバい奴らです。
鬼殺隊を見る無惨様の心境でこの作品を見ていました。
まぁ、それはさておき、簡単に感想を書いていこうと思います。
圧倒的 作画力
圧倒的 雰囲気の良さ
圧倒的 音楽の良さ
圧倒的 方言の良さ
圧倒的 クオリティーの高さ
シナリオ、キャラクター 性癖の二郎系ラーメン
名作です。
アニメとしての完成度は本当に高いです。
作画良し、音楽良し、雰囲気良し、声優良し、方言の演技が素晴らしい。
タイムループ初心者にもとっつきやすく、難しいことを考えるのが嫌な人もノリと雰囲気で進行しているのでわりと雰囲気で楽しめます。
キャラクターも可愛かったり魅力的だったりでひとりひとりキャラクターが立っているのも良かったです。
特にふたつ、雰囲気と方言はほかのアニメでは絶対に味わえないこの作品最大の魅力だと思います。
作画が素晴らし過ぎて、真夏の暑さや眩しさ、海や空の青さ、通り過ぎる風の涼しさ、島特有の穏やかな人情味、そしてそれらの影で蠢く不穏なうすら寒さをこれまででトップレベルに感じ取ることができました。
その雰囲気の良さを支えるのが声優さんたちの演技、方言です。wikiには和歌山弁と書いてありました。あっぽけ!
方言のおかげで『サマータイムレンダ』の世界観にどっぷりとのめりこむことができます。
声優さんたちの演技の実力や方言の持つ新たな力にすごく感心しました。
一方で、シナリオに関しては性癖の二郎系ラーメンとしかいいようがねぇ!!
◆ シナリオに対する感想(ネタバレあり)
シナリオに対しては「えぇ…(困惑)」でした。
前提として、私は『原作未読』『タイムループ作品の視聴経験有り』です。
あくまで、アニメに対する感想である作品であることをご了承ください。
シナリオに関する私の主な感想は以下の通りです。
『青春要素とバトルのあるタイムループ作品』というより『タイムループ要素とバトルのある青春作品』と考えた方がいい
タイムループ作品としてはちょっと練り込みが甘い
回収されていない(説明されていない)伏線が多すぎる気がする(理解できてないだけ?)
そんなことより性癖をみろ!!!
キャラクター、シチュエーション、展開に性癖が詰まっている。
性癖が強い分好みは分かれるが、これがCoolJapan(クールジャパン)かと勉強になる。
この作品は主人公である網代慎平(あじろしんぺい)が死に戻り(しにもどり)することでタイムループを繰り返します。
つまりこの作品のおおまかな流れとは、黒幕である影(かげ)たちの謎や目的を探ったり協力者を増やすことを死に戻りを利用することでひとつずつ達成していき最終的に彼らを倒すことです。
まぁ、それはそれとしてこの作品は複雑な人間関係が展開されています。
まず、主人公(しんぺいくん)と幼なじみ(うしおちゃん)とその妹(みおちゃん)の間で三角関係です。
そして、みおちゃんは主人公の男友達(そうくん)に告白されたりその妹(ときこちゃん、レズなの?)からガチで好かれています。
そして、みおちゃんは影(かげ)(コピーみおちゃん)がいます。なお、このコピーみおちゃんは本物のみおちゃんより目立ちます。しかも、Sっけがあってめちゃくちゃ可愛いです。というか本体は死ぬことと可愛いことだけが役割で影が薄いです。
物語に集中できないんだが!?
人間関係どろどろし過ぎだろ!意味がわからん!
ま、まぁ、いいか。
とりあえず謎とか伏線とかあるのかな…?
そんなものはあんまりない!
なんか謎とか伏線は一応置いてあるんだけど、次のタイムループでだいたい回収されちゃう。あと置き方が雑!
もうちょっと漬けてほしい!謎は浅漬けじゃ満足できない!
あと回収されると思ってた謎がぜんぜん回収されてない!(しんぺえくんが同じタイムループ軸に二人いたことがある、うしおが過去のひづるさんにどうメッセージを送ったか、なんでうしおは特別だったの?)
そんなことよりバトル描写すげぇええええ!!!
なんだ!この作画の良さ!
パワーでごり押す感じ!
躍動感のある動き!
銃弾が空気を裂く殺傷感!空襲の描写も勉強になった!
地上での格闘戦も面白い!銃撃戦も面白い!空中戦も面白い!
私は何の感想を書いているんだ!?
これじゃタイムループ作品じゃなくてグラップラー刃牙の感想だよ!
基本的にこんな感じです。
タイムループ作品としては結構異色です。
おそらく週間連載のライブ感で練られたシナリオなので伏線や謎に関してはちょっと作り込みが甘く感じます。
逆にキャラクターの作り込み、人間関係の濃ゆさ、展開作りのうまさなど、いわゆる『漫画的な面白さ』がとても上手いです。
◆ キャラクターの性癖がすごい
このふたりは幼なじみズです。
見てください。
幼馴染は金髪碧眼スク水です。性格はさっぱりしてる姉御肌。サバサバしてますが、しんぺいくんにはメスの顔を覗かせます。
その妹は褐色碧眼セーラー服です。しんぺいくんにはメスの顔しかしません。一方、男友達のそうくんには告白されても「私コピーだから」と嘘をついて冷たい顔で一蹴する怖い一面もあります。なんならこの作品のなかで1番怖かったです。また、スプラッタ担当であり1番リョナシーンに見舞われている不憫な子です。
そして、これが大事ですが、両方ともしんぺいくんのことが大好きです。
なにこれエロゲか?
また、敵のデザインもかなり性癖が詰まっています。
しんぺいくんの影(コピーしんぺいくん)がとても格好いいです。闇堕ちした主人公って男のロマンですよね!わかってるぅ
しんぺいくんの固有スキルが「俯瞰しろ」でとても厨二病そそられてカッコいいんですが、コピーしんぺいくんは主人公より使いこなします。
しんぺいくんはたまに俯瞰するの忘れるんですが、コピーしんぺいくんは登場するたびに俯瞰してしんぺいくん達を苦しめます。敵になったら強くなるってキラーマシンかこいつ
あと敵の親玉のひとりにシデという四つ腕怪腕の影がいるのですが、こいつのデザインがかっこいいです。
黒光りして筋肉質な影の化物のくせに、鉄砲を構える姿や技巧的に矛を振り回す姿が怪物が人間的な知性を駆使して戦うロマンを体現していてかっこいいです。作画の良さが存分に発揮されていてこいつが戦う場面はどれも面白いです。
なお、こいつが強過ぎて作中の7割くらいはシデ攻略に費やしている気がします。
◆ 方言とフェチズムを楽しむ作品
面白かったです。
なんか思ってたのと違いましたが、「まぁ、二郎系ラーメンもいいよな!」と最終的に謎の満足感に浸ることができます。
タイムループ作品として楽しもうとすると少し物足りないです。
ですが、性癖が背脂みたいに乗っているのでなにかしらは刺さると思います。特に方言が良い。あっぽけ!
まだまだ言いたいことはありましたが、長くなったのでここで締めたいと思います。
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