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TOKYOミナトリエのジオラマで、お江戸の河岸体験

こんにちは、安井郁子です。
記事を読んでくださる方、応援してくださる方、いつもありがとうございます。
今日は、「TOKYO ミナトリエ」江戸デッキを訪問しました。


TOKYO ミナトリエ 東京臨海部広報展示室


「江戸デッキ」のジオラマ模型は、「酒蔵のまち」として繁栄した江戸時代の「新川の河岸」を再現したものです。

灘などからお酒を運ぶ ”樽廻船” の歴史は、よく知るところだと思います。


樽回船

「新酒番船」とは


西宮や大阪からの新酒を、江戸に運ぶ「新酒番船」は、どの船が一番に江戸に入津するかを競いあいました。
新川がそのゴール地となり、一番船には賞金をもらえるだけでなく、その一年の商売の特権や値付けにも影響されました。

ただ、樽廻船の親船はサイズ的に大きく、遠浅の問屋街までは運べないので、実際には、品川沖に碇泊し瀬取 (せどり)と呼ぶ「親船から小舟に積み替える」必要がありました。

小舟からの荷下ろし


岸にかける一尺ほどの板は「あゆみ板」と呼ばれていました。
新酒は、河岸に揚げて並べていきます。
一番船で届いた船頭たちは、「惣一番」の幟を持ち
太鼓を叩きながら喜び、問屋街を踊りながら練り歩いたそうです。
陸揚げされた荷物を飲食店さんに届ける大八車。 
酒樽を背負った人達が、街中を往来していました。


江戸の町では、届いたばかりの新酒がふるまわれました。
海洋 レースでいち早く新酒を楽しむ町の人々の風景は、
一時期タイムレースを競ったボジョレ・ヌーヴォのようにも…。
”初物好き”の江戸っ子気質は、今もなお日本人の心に残っています。

祖父(岡村岑三郎)の著書「東京新川の今昔」にも「惣一番」という表現が出ており、樽廻船が品川沖に到着すると、番線まで出向き、いち早く船の上で利き酒を行ったそうです。

今回、本で読んでいた内容プラス、
ジオラマを拝見することで、江戸時代のイメージがリアルに理解することができました。
活気のある街にいるミニチュアの町民さん達の表情も豊かで、自分もミニチュア丈になって、江戸の街を歩いた気分にさせてもらいました。

大人の遠足にお勧め! 360度パノラマ展望も楽しめます


こちらの「TOKYOミナトリエ (東京臨海部広報展示室」」からは、360度パノラマの展望も楽しめます。
本日は東京湾の先まで見ることができました。クリアな視界の日なら富士山も、見ることができますよ。

場所は、「青海フロンティアビル」20階、ゆりかもめのテレコムセンター駅から直結しており、とても便利です。

東京港のあゆみの他、東京港の都市づくり、臨海副都心開発計画、などのコーナーもあり、貴重な資料や写真が展示してあります。(入場無料です)

東京都の小学校の社会科見学として利用されることも多いようですが、
大人の遠足にもふさわしい、穴場的な施設です!

お酒に携わっている方、お酒好きの方、お台場帰りの方も、「TOKYOミナトリエ」江戸デッキで、「当時を思い起こさせる新川の酒問屋街」を体験してみてくださいね。

TOKYOミナトリエ 東京臨海部広報展示室


PS
令和の新下り酒「新川一番船」については、こちらからご覧ください。

新川の歴史については、こちらにも書かせていただいております。


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