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観た後、日常が宝物化する 映画「Every Day」ラストネタバレあり

4回観ました。ハマったぁ。。。


Amazon Primeで観れますから、ぜひ今のうちに!

セリフが自然で面白いし、説明セリフじゃなくシーンの積み重ねで物語とキャラクターが描かれてる。
1週間というリミットがあって月曜日、火曜日、水曜日…と進んでいくんですけど、僕はまぁハマりましたね。。

ラスト、最高ですよ。。あのタイミングで。。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」と唸りましたよ。

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四コマ映画「Every Day」→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2503

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恋人の本体は病院で昏睡状態。目を覚さない。


「一週間、時間もらった」っつってその恋人が現れた、、、ってことは、今日から一週間後に(死んじゃうこと決まってるわけ?)っていう恐怖。。

また同じ日常を過ごせるという幸せもあるけど、それは期限付きだし、結構1日って過ぎるの早いし、という。

多くの人が何となくこの恐怖とともに生きてると思います。
幸せを得るということはその幸せを失う未来を得ること。
幸せであればあるほど怖い。


***

主演の永野宗典さん


俳優の皆さん素晴らしかったけど、やはり主演の永野宗典さん、最高でしたね。
ダメっぷりが。「だからだよ!」「そういうとこだよ!」感がたっぷり。。
消えたり現れたりする恋人に対して、ちょっと軽くキレてるとこも人間らしくて面白い。

咲役の山本真由美さんはかなり女神感ありますけど、変なノリでじゃれあったり勝手に機嫌悪くなったりと多面的なキャラでした。


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これを観たあとは
自分の生活の何気ない風景、何気ないやりとりが一変しますよ。
こんなにもありふれてつまらない毎日が、あたたかく愛おしいものになりますよ。

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四コマ映画「Every Day」→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2503



ネタバレは以下に。









■Monday

朝。三井、自宅のリビングで目を覚ます。
同居している恋人、咲に起こされる。

昨日、交通事故で昏睡状態に陥って病室で寝ているはずの咲。

三井は「怖い夢をみた」と、昨日の出来事を咲に話す。
咲の父から電話。
父は咲の事故のこと、病院でのことを話してくる。
事故は夢ではなく、事実。

咲「なんか時間もらったのね、一週間」

三井は咲の作った弁当を会社に持っていく。


***

三井、上司からめちゃ叱られる。
先輩とジャレ合う。

辻村が三井を心配して「お弁当作ってきましょうか」と聞く。

三井は食べ忘れていた咲の弁当を屋上で食べる。


■Tuesday

会社の会議室的なところで若い男女の社員が弁当を食っている。

辻村「え、なんか言って欲しいんですけど」
遠藤「美味しいです」 
辻村「どれが美味しいか10コ言って」

**

女性上司がイヤ〜〜な感じで叱ってくる。
「先方にはこっちの事情なんて関係ないんだからね!」

男の先輩「女にケツばっか拭かせて!逆にうらやましいわ」

三井、男の先輩とイチャイチャ。

女性の同僚「私でよかったらお弁当作りましょうか?」

屋上。
三井。おにぎり食う。
隣に男性上司来る。

男性上司「愛する人を思ってむすんだのがおむすび。ただ握ったのがおにぎり。いいですね、おむすび」

男性上司「私のこと信じてください」 
三井「は?」

夜。
居酒屋。
女友達、男友達と3人で飲む。

女友達「私は三井を信じる。」
男友達「妄想だよ。さっき俺たちが見舞ったの誰だよ。酸素マスク。」
三井「でも弁当作ってくれたんだよ。ほら」
男友達「美化してるだけだよ。全然食ってねえじゃん」

三井は恋人が作ってくれた弁当食べてなかった。
泣く三井。

卵焼きを一口食べる女友達。
「あれ、咲の味付け?」的な表情。

男友達と女友達は夫婦。
帰り道に2人で会話。
妻「部屋綺麗だったよ。あれも三井が?」
夫「早く現実を見つめてどう生きるかんがえないと」
妻「できるの?三井に」
夫「その時は俺たちの出番だろ」
妻「抱いてもいいぞ、今夜は。抱きしめやがれ」
イチャイチャ。

三井、帰宅。
リビングで寝てて目が覚めたら咲、登場。
咲「おかえり」


■Wednesday

三井、会社に嘘の電話。
「体調悪いんで休ませてもらっていいですか」

三井「本体は病室?」
咲「受け入れてくれた?」
三井「つくづく残酷だよね」
咲「あたしも辛いんです」
「辛いようには見えないよ」
「早くしないと、もう水曜日なんだから」
「神様から言われたの?お主の〜残された時間は〜」
「全然面白くないよ」
「面白いと思ってやってないよ」


2人で土手でキャッチボール。
咲の姿が愛おしい。
三井、ボールを投げられなくなる。

帰宅。リビング。

三井「眺めてみようかと」
咲を正面に座らせる。
咲を、じっと見る。
三井「バカだな、おれ。ずっと思い出しちゃうんだろうな、こうして見たこと。なんでもないきっかけで。」

再び土手。
咲の写真撮りまくる。

「つーかさぁ咲ちゃん死ぬの?
「どうして欲しい?」
「戻って欲しいんだけど」
「どうしようかな。戻っていいんでしょうか。いいんだけど。責めるために時間戻したわけじゃないし」

「私に時間をくれた神様はあんまりいい神様じゃなかったのかも」

三井の親から三井のケータイに電話。
咲の事故を知らせていなかった模様。
「事故った」


先週の日曜日。

友人の離婚式。
みんな喪服。結婚指輪を金槌で破壊する。
みんなでわいわいと飲み食いする。

「家庭内でもモラルハラスメントに…さつき様からご離婚を提案された…」

ブーケトス。受け取った方は円満に縁を断つことができる。
「やだやだ!」受け取った女性は三井の女友達。

ブーケは三井に押し付ける。
三井は事情を知らずに受け取る。


帰り道。
咲「それ貸して」
ブーケを持つ咲。

三井「何怒ってんの?」
咲「怒ってないよ」
三井「だから離婚式なんて行かないほうがいいって言ったのに」
咲「何にもわかってない」
三井「え、別れたいとか!?」
咲「今夜焼きそばでいい?」
三井を置いてスタスタ先を行く咲。

持っていたブーケの花びらが散り、コンクリートに落ちる。

■Thursday

朝。
リビングに弁当が置かれている。
咲はいない。

出勤。
三井の机に津島から弁当。
「余計なお節介ごめんなさい。良かったら食べてください」というメモ付き。

「吉田さんの送別会、三井さん大丈夫ですよね」と遠藤。

先日の屋上のおにぎり社員が吉田。

遠藤に仕事のミスを指摘する吉田
「今やっちゃいましょう。後回しにするとクセになるので」

屋上。
三井が弁当食べてるとこに津島。
三井は妻の弁当を食べ、脇に津島の弁当を置いてる。

津島「おむすび作るんですね、美味しそう。お弁当作ってもらってましたもんね」
津島の弁当を食べようとする三井。
津島「いえいえそんなつもりで言ったんじゃ」
三井「ちょうど食べようと思ってたんで」
「毎日お見舞い言ってるんですか。」
「うん」
「心配ですね」

津島、咲の弁当の卵焼きを奪って食べる。
「しょっぱ!体壊しますよ!」

イラっとする三井。
津島、自分の弁当を三井から取り返そうとする。
三井、咲の弁当を落としてしまう。
必死に拾い集める三井。
三井を抱きしめる咲。
避ける三井。
「どうして辻村さんだったんですか」
「ごめん」
「ごめんごめんって三井さんの口癖ですよね」
自分の弁当を持って去る津島。

回想シーン

屋上
咲「話ってなんですか。昼休み終わっちゃうんで」
三井「付き合ってください」
咲「いやです」
三井「ごめんごめん、今のなかったことにして」
咲「うそです。よろしくお願いします」
三井「ごめんごめん」
咲「ごめんごめんって三井さんの口癖ですよね」

遠藤と吉田。ミスの修正。
「今ですよね」
「早くやったほうがいいですね」

トイレで自分が作った弁当食べる津島。


■Friday

吉田から辻村と名前の書かれたチョコレートの残りを三井が受け取る。
「これがわたしの最後の仕事です」


その後、吉田の送迎会。
津島と遠藤しかいない。
スカスカの色紙を渡す。
「大丈夫です。わたし大人数苦手なんで」
バツの悪い2人。
「吉田さん長い間お疲れ様でした。かんぱ〜い」


三井の家。
どこにも咲はいない。
デジカメの写真を見返す。
友達夫婦との写真。食べ物。花。どっかの犬。神社。
咲が撮った写真ばかり。

先日の土手で三井が撮った写真の咲が消えている。
どの写真にも咲はいない。


吉田の送別会。
「忘れませんから今日までのこと。寂しいですね、さよならは。ちゃんとお別れしないとまた会えないから」
津島「吉田〜!さみし〜よ!」

アルバムをめくる指が逡巡する。


吉田。コピー機を直す。
咲「神様仏様吉田様ですね」
吉田「そうなんです、ここだけの話」
咲「じゃなにかあったらお願いします」
吉田「じゃ辻村さんが困った時お力になります」
指切りげんまんするふたり。

■Saturday


病院。待合室。
三井と辻村芳雄。


芳雄「ひとりにも慣れてきたはずなんだけどダメだね。週末買い物袋ぶら下げて帰ってくるような気がして。明日の朝にでも目を覚ますかもしれないからね。その時誰かがいてやらないと。寂しがりやだから咲は」

三井「僕の責任です」

芳雄「死んで責任とってくれと言ったら君は死ぬのか。……すまない。
妻の時、間に合わなかったんだよ。大事な時に間に合わなかった。出来る限りいてやりたい。
覚悟はしてるよ。あらゆるね。どうすればいいかな。どうしたらいいんだろうね。君はどうする?」

三井、答えようとすると芳雄の後ろに咲が現れる。
「ぼくもリベンジさせてください。板チョコ。一列ずつ食べて残ったやつをぼくが食べたら怒るんですよ。顔のホクロも北斗七星みたいな…」

咲、顔を隠す。

芳雄「…ありがとね」

三井「なにもしてあげられなかった…事故って鼻にチューブ刺さって、いつもの冗談かなって…でも好きなんです全部が。悔しいですけど」

咲、笑顔。

芳雄「その言葉撤回させないからな。もう一度咲の前で言ってもらうからな。それと、おかえりって言ってあげないとな」
 

芳雄。実家。咲が現れるがすぐ消える。
病室の前のベンチに座る芳雄に寄り添う咲。


住宅街を歩く三井。
振り返ると、離婚式後にケンカした自分たちの姿が見える。

喪服のまま通り過ぎる咲。
このあと事故に遭う。
追いかけて咲の手を掴む。

暗転。

朝。
食パンとかソーセージとか買い物行ってた咲。
咲「ただいま」
リビングで寝ていた三井。

咲「おかえりは?」
三井「え」
咲「え、じゃなくて。お茶入れるね」
三井「またウィンナー買ったの?コンフレーク?」
「ほっとくとカップ麺ばっか食べるでしょ」
「料理するよ!たこぶつ!?」
「それあたしの」


咲「考え方だと思うのね、喧嘩して別れたとする。いろいろ面倒じゃん。無期限で海外留学行くとか。ずっと一緒にいるって努力があると思うのね。だらだらするのが好きだったんでしょ」

「だらだら、言葉がよくないね」

「だらだらはだらだらです。だらだらたのしかったな。だらだらしてたらおっさんなっちゃうよ」

賞味期限切れてる板チョコ
咲「これ食べたらひく?」
三井にあーんして食べさせる。
咲「おいし?」
三井「ペットか」

ケータイが鳴る。
三井はケータイを無視。

咲を座らせる。
三井、部屋の外に出る。
部屋に入る。
「ただいま」
「…」
「ただいま」
「…おかえり?」
「ただいま」
「おかえり」
「ただいま」
「おかえり。わたしもやる」

三井が座り、咲が部屋を出る。部屋に入る。
咲「ただいま」 
三井「おかえり」
「ただいま」
「……」
「言ってよ、わたしもやったんだから、もっかいやるよ」
「うん」
部屋を出る咲。

咲は入って来ない。
三井、泣く。

電話が鳴る。出る。
「わかりました、すぐ行きます」

家を出る三井。

おわり

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