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抜群のストーリーテリング 映画『きみと、波に乗れたら』

素晴らしいですね、さすが湯浅監督。
吉田玲子の脚本力もあるかな。

これまでの作品よりかなりリアルめなので、どうなのかなと思ってましたが、いやはや失礼いたしました。

ラストのビル火災での水のシーンは圧倒されたし、楽しい。

頑張ればCGやら特殊効果で映像化できるだろうけど、あれをリアルでやられると恐怖の方が強くなって、たのしさが減りそう。

そもそも、水の中にイケメンが現れるってのも実写でやられたら気持ち悪いと想うんですよね。。

今回だと片寄涼太がコップの中に入ったり、便器の中に入ったりするわけでしょ。。
コメディ色強くなるし、ちょっとグロいかも。。

だからこれはやはりアニメならではの物語なわけです。

やはり絵が動くというアニメ本来の悦びが伝わってきて
僕も喜びましたし
ジェネレーションズのファンの皆様も歓びましたでしょうし
すべてひっくるめて大変お慶び申し上げます。

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川栄李奈も松本穂香も声優として素晴らしいですね。
なんの心配もないし、個性的だし。

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ラストはベタ中のベタ。
極ベタなのに、、泣いたぁ。。。

それまでが結構淡々としてるというか、
そんなに過剰に盛り上げたりしない上品な話の進み方だったので、
ラストでの感情の暴発も受け入れられます。

そりゃそうだよね、と。
そりゃそうなるよね、と観てるこちらも泣いちゃうわけです。

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アニメとしての精度だけでなくストーリーテリングも上手いってことですね。

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彼女がある歌を歌うと
彼氏が水の中に発現するわけなので
その歌が何度歌われる。

その曲は
GENERATIONS from EXILE TRIBEの
「Brand New Story」(ブラン・ニュー・ストーリー)。

まずその歌が2人にとっても思い出の曲であることを植え付けるためにすでに結構たっぷりと聴かせている。

で、そっから彼氏を発現させるために何度となく歌われる。

で、エンドロールで朗々とご本人登場みたいな感じでシングルバージョンが流れる。

これをもっとスマートに、うまくやってくれてたらもっと好きな映画になりました。

2人が接近するシーンで
BGMとして
川栄と片寄涼太がイチャイチャして笑いながら歌うのは可愛らしくて良かったですけどね。

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