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なんで評価低いの???映画『ピータールー マンチェスターの悲劇/ピータールーの虐殺』


ピータールー マンチェスターの悲劇/ピータールーの虐殺(2018)
Peterloo
上映日:2019年08月09日/製作国:イギリス/上映時間:155分
監督マイク・リー脚本マイク・リー
出演者ロリー・キニア
ノミネート
金獅子賞 ·/ヴェネツィア国際映画祭 女優賞/ヴェネツィア国際映画祭 男優賞/マルチェロ・マストロヤンニ賞/ヴェネツィア国際映画祭 審査員特別賞


ピータールーの虐殺(1819年8月16日)のシーンが凄すぎる

面白い。

ラストの虐殺のシーンは規模もものすごいし
音楽もなく
大喧騒の中
殴られる女性、刺される老人、馬に踏まれる赤ん坊などを
手抜きのないカメラアングルでガンガン撮りまくっていく。

どんなに大変な撮影だったことか。。

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〝1819年にイギリス・マンチェスターで起きた、イギリス史上最も残忍かつ悪名高い事件として語り継がれるピータールーの虐殺”
へ向かうまでの道のりを
さまざまな人物や集団を通してすべて描いていく。


『シカゴ7裁判』っぽい。


そりゃ2時間35分かかるわ。

国の酷さ、指導者の胡散臭さ、民衆の無知さ

集団ごとに演説する人が数人いて
それぞれが結構長々と演説するんですけど、

喋ってるうちに自分の演説に酔ってきちゃって
悦に入った大演説になってくる。

ほとんどキリスト化しちゃう人もいるし
ミュージカル風になっちゃう人もいる。

それを聞いて飲み込まれる人がおおいけど
訝しげに見たり
そもそも喋ってる内容に疑問を持っている人もいる。


誰かを主人公にすることなく
とにかく全ての人を描く。
ひたすらに手抜きなく描いていく。

**

人物像がほんとに多彩。多面的。
なんでこの映画、評価低いんだろ。。

**


民衆の愚かさも描いてます。


人身保護法が停止される。
人身保護法は不当な逮捕や拘束から国民を守る法律。

この法律が停止されることの重大さを国民は知らない。
人身保護法自体を知らないし、その価値も知らないから。

知らないからむしろ
人身保護法の停止を支持してしまう。


存在の薄かった女性たちを色濃く描く


市民に投票権をっ!
っつっても当然のように「男性のみ」だし

女性団体もそんな男性を全力で支える。


紙を抑えるだけの女性とかほんとに残酷な描写。。
それをさせてることに何の疑問も持ってないあの指導者の酷さよ。

集会に参加する女性たちに
「夫のそばに戻れ!」
「子供の世話は!?」と罵声を浴びせるのもまた女性たち。。

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「権利とは要求するものではない。
生まれたときからすでにあるもの。
ないのなら奪われてる。」


**


そして、ついに集会の日。

女性や子供も参加する集会は、
武器もナシで、
正装して
旗と月桂樹だけを持って
ほのぼのとした空気で始まる。


ものすごい規模の撮影だな。
エキストラ何人いんのさ。


そこに刀を持った騎馬隊が大量に侵入してくる。
女性も子供も関係なく容赦なく刀で攻撃される。


200年前の出来事だが、命を落とした名もなき市民が私たちに問いかける。

「世界は良くなってる?」

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