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先日の個展などを振り返る

2023年3月末から4月初旬にかけて、一乗寺の「きさら堂」さんで久しぶりに個展をさせて頂いた。今回の展示は、冬の間に何か鈍らないように制作したいなと思い自分を奮い立たせるためにカフェをレンタルさせて頂いた。

「きさら堂」さんは私にとっては10数年前の大学生時代に初個展をさせて頂いてからのお付き合いで、いつもとてもよくして頂いている。

ここで数年前の初個展のDMを一つ。
一枚だけまだ手元に残っていて、今の自分のイラストとはまた違った柔軟な面白さがあるなと思う。技術はあまりなかったけれども、むしろ昔の方が、本当に柔らかく面白い作品を描いていたかもしれない、、、。
たまに過去の作品を見なおすと新たな発見があるものである。

2007年 初個展DM

話を戻して、今回のテーマは「春うらら」をテーマとして制作をはじめた。制作テーマはいつもとても迷うもので、今回もとても悩んだけれど最終的には、日常の風景や物語性のある絵をもう少し描けるようになりたいと思い、一人の女性と白い犬のある1日をモチーフとしてまとめることにした。

展示を終えて見て、芳名帳には、とある方からご感想で「ぱっと見はイラストの印象だったけれど一枚一枚手描きで見終えたあとは絵画をみたような印象に〜‥
最近はなんでもデジタルの時代、こういう絵をみて得した気分になりました」
とあり、なんとも有り難いお言葉を頂いた。

確かに今年に入ってからより、デジタルやAIなどが身近になり、浸透してきている印象が私にもある。私自身は全くデジタルを取り入れていない訳ではないけれど、(絵日記などはプロクリエイト を使いデジタルだ)とても年代的に中間の世代なのではないかという気がしている。デジタル作画もかなり技術が進化しており、アナログと間違うほどの作品などもお見かけするので、アナログとデジタルとどちらが良いとは一概に言えないのだけれど、頂いたご感想のように、丁寧に作品を鑑賞頂けてとても嬉しい気持ちになった!!
私自身、今後、全くデジタルを取り入れない訳ではないけれど、どちらの技術を使うにしても、人間らしい暖かみが伝わる表現をしていきたいと思った。


で、最後、展示を振り返って思うことをまとめます。
今回の展示は、冬の間、かなりじっくり時間をかけて描いたので、より自分の内面にも向き合った感じの作品になったように思う。言い方を変えるとかなり自己満足で完結するような大勢の人を意識したりする作品ではなかったのだけれど、一人ひとりの内面に何か少しでも感じてもらえるものがあったのなら、よかったなと思える展示だったと振り返っている。
今回、ご鑑賞頂いた、みなさん、少しの時間を共有できて、嬉しかったです。本当にありがとうございました。

2023 「春うらら」個展 初日


そして今年は9月にも展示を予定しているのだけれど、
十数年前の自分のイラストもたまに思い出しながら、もう少し柔軟に、楽しい展示ができればと、考えている。

2023.04.24


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