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中高は背番号2ケタ。待ち望んだ野球環境に飛び込める喜びの理由。

ワイラプインターンの森田です。

先日からスタートした選手インタビュー企画、名付けて「 #ワイラプ博物館 」の第16回の記事執筆を担当させていただきます。

この連載では、博物館のように選手一人一人の歴史が分かる場になればと思います。そして読者の皆様は、この博物館でぜひ選手の魅力を発掘してください!

本日は、佐藤翔 選手のインタビューです。

佐藤翔(さとう かける) 岩手県出身 1997年8月12日生まれ
花巻農業高校▷BBCスカイホークス

ー今シーズン新加入の期待のリードオフマン 佐藤選手の野球人生を聞いていきたいと思います。よろしくお願いします!

佐藤選手:よろしくお願いします!

―――

■野球が好きで仕方なかった少年時代


ー野球を始めたきっかけはなんですか?

佐藤:運動でいつも競っている友人が野球をしていることを知って、
ずるい!と思い、小3の時に始めました。負けず嫌いもあって…(笑)


ーどんなチームでしたか?

佐藤:監督がとても厳しい人でした。野球以上に、礼儀だったり言葉遣いや、物事への向かい方などを指導してもらいましたね。
そういった部分は今にも生きています。


ーなるほど…!いつ頃から試合に出て、どこを守ってましたか?

佐藤:5年生の頃から出始めましたね。基本はショートで時々ピッチャーもやっていました。
花巻市内で1位は一度もとれなかったですけど、2位3位は安定に獲得できるようなチームでしたね。
けどその頃はプロに行きたいとかは全くなかったです。見ることもほとんどありませんでした。見るのはほんとに嫌いでしたね(笑)
やるのがとにかく楽しかったです

(小学生時代)

―――

■努力が報われなかった中高時代


ー中学での野球はいかがでしたか?

佐藤:公立の部活を選びました。毎日野球をやりたかったことと、クラブに行くのは上手い人たちの考えだと思っていたので、自分とは無縁の世界だと思ってほとんど考えなかったですね(笑) 
とにかく野球を楽しんで、上手くなりたい!というタイプだったので(笑)
ただ分かりやすくグレましたけどね(笑)


ーグレてたんですか!?

佐藤:最初は真面目にやっていました。かなり意欲的な気持ちで入りましたが、小学校の厳しさに比べると緩い感じでなんか手応えがなくて…。顧問の先生も野球経験はなかったですね。

自分はすぐレギュラーを取れると思って、猛アピールしました。バッティングのボール拾いでさえもダイビングキャッチをしていました(笑)。
徐々に練習に入らせてもらったんですけど、まぁいわゆる年功序列というか部活動特有の環境で…、実力だけでは先輩を差し置いて試合に出れなかったんですよね。だから、頑張るのが少しばかばかしくなってしまって。

そこから少しずつグレていきましたね(笑)
その影響で、自分たちの代になっても試合に出るのに背番号はいつも学年で一番最後。ポジションも外野に飛ばされましたね(笑)
それがきっかけで外野の楽しさに気付けたんで良かったですけどね(笑)
チームの結果は、お察しの通りです(笑)


ーあれ?県1位の経験があるとお伺いしました。

佐藤:あ、それ陸上なんです(笑) 僕たちの学校変わってて、陸上部以外にも学校から陸上の大会に駆り出されて出場するんですね。それで、走り幅跳びで県優勝しましたね。


ーまさかの経歴ですね!それこそ野球の推薦のみならず陸上の推薦もあったんじゃないんですか?

佐藤:野球はなかったですね(笑) ただ陸上では私立高校からの推薦がありました。野球での憧れはありましたけど、陸上はそこまでやる気がわきませんでした…。推薦は嬉しかったですけどお断りしましたね。なんだかんだ野球が好きだったので(笑)

(中学時代)

ー高校はどういう選択で?

佐藤:就職率の良いところを選びましたね(笑) 大学とかプロとかっていう考えがなかったので。高卒でお金が比較的かからない公立で選択しました。

 
ー野球部はどんな環境でしたか?

佐藤:決して強いチームでは無かったです。だから入ってすぐ3年生の試合に出れたんですよ。
結果も出てはいたんですが、、また色々しがらみがありまして(笑)
結果的に1年の夏はベンチに入れず、草取りをしてましたね。 「またか…」って感じでしたね…(苦笑)


ー大変な境遇ですね...。いつ頃から試合に?

佐藤:2年の新人戦くらいですかね。四番を任せてもらってたんですけど、夏大前には突然応援組に回りました。真相は分からないですけどね(笑)。
結局先輩方は1回戦で負けてしまったんですけど、その時に冗談交じりに「おまえがいなかったから負けちゃったよ~」って言われたのが今でも鮮明に覚えていますね。”出たかったのに出れない”ことが悔しくて自暴自棄になってた部分はありましたね。

ー中々思うように野球人生の歯車がかみ合わなかったんですね...。そんな中での高校時代の試合で思い出の試合はありますか?

佐藤:最後の夏の負けた試合ですかね。自分は背番号は2桁だったんですけど試合には使ってもらえて。そんな中、準々決勝の試合で花巻東との試合でした。
そんなに高校自体強く無いにもかかわらず接戦まで追い込めました。3対2で負けてしまったんですけど、まぁ頑張ったかなという感じですね…(笑)
ただ相手は、温存されてたエースの高橋樹也(現広島)投手がサヨナラのチャンスで登板してきてあっけなく終わってしまいましたね(笑)


ー花巻東を追い込んだだけでも凄いですよ!そんな中で大学野球を選ばなかった理由はなんだったんですか?

佐藤:正直、環境に期待できなかったことですかね。野球をやりたくてもまた満足にできないんじゃないかと思ってしまって。だから特に心が揺れることも無く就職を選びました

(高校時代)

―――

■何度も問いただした「自分は何者なのか?」


ー就職先では野球はされていたんですか?

佐藤:いえ、ほぼしてませんでしたね。というのも仕事が忙しくて。。自分の性格にも合わないこともあって個人的にはつらかったですね。体重がガクッと減ってしまうくらい悩みましたね。


ーなるほど...。そこからいつ頃野球に再燃したんですか?

佐藤:仕事を辞めてからですかね。社会人になって1年過ぎたぐらいから、自分の個性について考え始めました。
今の自分がどんどん無個性になっていく気がしていて、精神的に疲弊していくのも相まってこのままではやばい!と危機感を覚え、2年間働いていた会社を辞める事にしました。
辞めてから約3か月ほど、身体を休めながらも自分と向き合いながら「自分が好きなものって何だろう」と考え続けてた結果が、なんだかんだ楽しかった野球じゃないかという結論に至りました。

ーつらい時期を超えて野球に立ち戻って来たんですね!

佐藤:やっぱり好きだったんだなぁと思います。そんな時にBCリーグの存在を知り、「チャレンジしたい」と自然に感情が湧き出てきて1人で身体を動かすことから始めました。


ー1人で練習されてたんですか!?

佐藤:1人でしたね。周りの友達も働いてる中で中々言い出せなくて(笑)
空き地とかジムに通いながら練習してました。そんな状況でBCリーグのトライアウトを受けましたね。


ーなるほど、ということは1年目は結果としては上手くいかなかったんですね...。

佐藤:当たり前ですよね...実践からは3年も離れてたので(笑)
足や肩は評価してもらったんですけど、バッティングや守備の動きが野球の動きじゃないと言われてしまいました(笑) とても悔しかったです。


ー1年目の悔しさをばねに神奈川のBBCスカイホークスで経験を積んだとお聞きしました。

佐藤:そうですね!岩手から野球をやるために引っ越しました。高校生から社会人までいる特殊なチームだったんですけど、練習機会や試合経験も積めるので飛び込みました。
バイトと練習に毎日だったんですけど、BCリーグに入るという目標ができたおかげで頑張る理由が明確になり、生活の充実度やバイトも意欲的に頑張れるようになりました

ー佐藤選手にとって目標の存在が大きかったんですね!準備万端で望んだ2年目のトライアウトの感想はいかがでしたか?

佐藤:
正直、落ちたと思いましたよ(笑) 打席内容は1年目より悪かったと思うので...。ただ縁あって指名していただき本当に嬉しかったですし、ホッとしましたね!

―――

■待ち望んだ実力主義の野球環境


ー憧れていた舞台に飛び込めた今の心境はいかがですか?

佐藤まずは、野球を全力でやれることが幸せです。また、ずっと望んでいた実力主義の中で毎日失敗しながら挑戦できることが本当に楽しいです
身体が少しづつ悲鳴をあげているのが嬉しい苦痛ですね(笑)


ーそんな中での開幕延期の状況でのモチベーションはいかがでしたか?

佐藤:正直出鼻をくじかれるような形だったので、悩んだ部分はありました。しかし、チームメイトと連絡を取り合いながらモチベーションの維持に努めながらトレーニングに励んでましたね。おかげで何とか今を迎えることができました。


ーオープン戦が始まり、上位を任されることが多いように思います。どんな役割を果たしていきたいですか?

佐藤相手に応じて一番嫌がられるプレイヤーになりたいですね。やはり僕の持ち味ってスピードだったり肩力だったりするんですけど、やはりブランクや野球歴的に、野球勘が乏しいので知識の面でもどんどん吸収していきたいですね!


ー今の目標はありますか?

佐藤自分は、すごい高校や大学に行った訳でも無いですし才能があったわけでもないと思います。だからこそ、まずは周りに追いつくこと。そして、その先のレベルでプレーできるくらい力を付ける事ですね!どん底から心を入れ替えて自分で切り開いてきたので、更に先の道に向かっていきたいです


ー最後にファンにメッセージをお願いします!

佐藤:今年から福井でお世話になります。皆さんに勇気を与えられるようなプレーを届けられるように全力で取り組みます。応援よろしくお願いします!

ー期待のスピードスターによる活躍が楽しみです!ありがとうございました!

(文責:球団インターン 森田健太郎)

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