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スポットコンサルのリスク

副業における「スポットコンサル」
自分のスキルが活かせる。時間に縛られない。報酬が見込める。
聞いていると良いことずくめです。
ただ、私はこのスポットコンサルについてはリスクが孕んでいると感じています。ちょうど私自身が短期のコンサルティングを受託したところで感じたことです。

スポットコンサルはその名前の通り、スポットで他社の課題に対してコンサルティングを行います。ここには3つのリスクがあると考えています。1つ目は情報漏洩のリスクです。スポットコンサルではその人の能力に焦点をあて依頼をするばかりでなく、その人の知識に焦点をあて依頼をするケースがあります。例えば、新規事業をするにあたって、他業界の情報を収集するということが考えられます。そこで求められているのは、あなたのコンサルティング能力ではないケースがあります。求められているのは、あなたの業界経験。そして、業界独自のノウハウ。さらには、会社の事情や最新動向など。あなたは、持っている情報を提供してしまえば、用無しになります。
ここで、スポットコンサルの罪悪ではないですが、以前働いていた会社でのエピソードを紹介します。当時、私は製造業で開発の仕事をしていました。勤務地には工場が併設されていました。毎週金曜日になると通用門の前に人が立っていて、そこで「週末に韓国旅行にタダで連れて行く。お土産もついてくる」と声をかけられるということでした。主に工場で生産に携わっている人たちがその無料海外旅行に行き、VIP待遇を受け、そこで、工場での生産に関するノウハウを教えてしまうという事態が発生していました。もちろん、全てがそうだとは思いませんが、スポットコンサルでも同じようなことが行われているのかもしれません。2つ目は継続性のリスクです。私は複業を、きちん「業」として継続できることが重要だと考えています。1つめの理由と関連しますが、スポットコンサルは、その性質上、継続性が担保されていません。サービスの評価制度など、仕組みによって継続していくことはできるとは思います。また、会社の業務の忙しさに応じて調整可能なのがメリットと捉えられるかもしれません。この点については、各々の考え方次第ですが、現段階での私の考え方としては、ある程度、継続して相手とリレーションを積み上げていく方が良いのかと感じています。最後の3つ目は自らのスキルアップの幅が小さいということです。これも私の主観ですが、複業を自分の業務へのシナジーを産むということを念頭において活動している者としては、そこで、どれだけ成長できるかということがポイントのひとつだと考えています。前述の1つ目、2つ目と関係しますが、スポットコンサルでは、そこで自分が得て、持ち帰れるものが、継続して行うこと比較して、小さいと感じました。これも複業の対価として得るものを何に置くかに寄るかともいますので、その人の価値基準によると思います。
この3つのリスクを理解した上で、スポットコンサルを選ぶことをお勧めします。

複業に正解はありません。あなたの複業に求めることと、将来のあなたのキャリアパスを考えてぴったりの複業の仕方が見つかればと思います。



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