アウティング

福島大学にじいろサークルのtikaです。∩^ω^∩  7月に入り、夏休み前の慌ただしさが出てきました……

アウティング

先週はカミングアウトについて投稿しましたが、カミングアウトと一緒に話される話題として、アウティングがあります。

アウティングとは、本人の了解を得ずに、第三者に個人的な情報を暴露する行為です。セクマイでは、本人の性的指向や性自認を本人の了解を得ずに、第三者に暴露することです。本人のセクシュアリティを決めつけて噂をしたり、話したりすることと同じように、アウティングもしてはなりません。

アウティングを経験し、苦しい思いをするだけにはとどまらず、中には学校や職場を離れる・居場所がなくなることもあり、自死につながってしまう場合もあります。相手を傷つけるつもりや悪意がなく、いろんな方に"当事者はいるんだ!"ということを伝えるため、支援を募りたいため……アウティングをする理由は様々なものがあると思います。善意の気持ちからだとしてでも、本人の了承がなければ、アウティング行為となってしまいます。

実例

アウティングが自死につながってしまうと上記しましたが、1番大きく取り上げられたものとして、"一橋大学アウティング事件"があります。当事者が友人にカミングアウトをし、その後、された側が友人数名にアウティングをしつしまったものです。
また、株式会社イデアルパートナーの事例もあります。一部の上司のみにカミングアウトしていた当事者でしたが、一人の上司がアウティングをしていたことが発覚し、関係性が壊れてしまったものです。(Job Rainbow https://jobrainbow.jp/magazine/outingより)
その他にも、

・部活動の同性の先輩に告白したら、学校中に広まった
・教員に打ち明けたら、保護者や他の教員に伝えられた
・相談した上司から、同僚に広まった
・人事書類で戸籍上の性別を知った同僚に暴露された
・戸籍上の性別が外から分かる形で行政から郵便物が届き、同居人に見られた (PRIDE JAPN  https://www.outjapan.co.jp/pride_japan/news/2020/10/42.html より )

などがあります。

現在 

こういった様々な実例や事実をもとに、様々な対策が取られてきました。東京の国立市では条例を新たに定めたり、厚生労働省がリーフレットなどを作成したり、労働施策総合推進法の中で、アウティングをハラスメントの1つであると定めています。福島大学でも、新たにガイドラインを作成し、対策をしています。(福島大学における多様な性・性的マイノリティに関する基本理念と対応ガイドライン http://gakusei.adb.fukushima-u.ac.jp/pdf/課外規約関係/LGBTガイドライン_200706.pdf)

終わりに

一橋大学の一件は調べてみると、アウティングされた当事者に対し、大学の対応は、相談室で性別違和についてのパンフレットを渡していたなどと、誤った対応でしたし、アウティングしてしまった生徒は、"カミングアウトされ、自分一人で抱えることができなくなった"と話しています。事件だけを見ると当事者間の問題にも見えてしまいますが、カミングアウトした当事者だけでなく、カミングアウトされた側に対しての支援も少ないのが目立ちます。
現在多くの場面で、カミングアウトをした当事者を支援したり、相談したりする場所は多くありますが、された側に対しての知識や相談場所・支援は少ないように感じます。 カミングアウトをする・しないは個人の自由であり、社会が強制するものではないですが、もう少し互いが寄り添えられる環境が必要になっていくと思います。

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