Mリーグ開幕戦、鈴木優選手はどんな麻雀を打ったのか?
「まったく緊張しない。ただワクワクしてる」
開幕直前にはそう語っていた鈴木優さん。開幕戦でどんな麻雀を打ったのかネチネチと見ていこう。
東1局
対面の魚谷さんからリーチが入ってる。何を切るか?↓
ここで優さんは2m切り。
この手は2m切りが普通だ。ピンフドラ1のリャンメン2つの1シャンテンから、無筋2本を押していこうというのは確実に損になる。数値的にはね。
ただ、優さんはゴリ押しに特徴がある人で、攻撃で勝ってきた。なので、この人なら9s→8sと切りそうな感じもあるよな。
リーチしてる魚谷さんは4巡目に5mを切ってる。この時点で組み合わせ的に5mがあまったということは、好形率がちょい高そう。んで、5mを切ったということは手の内に23mや78mとあるパターンが多く、2mは3枚見えで持ってる確率が低いから、78mを持ってる確率が高い。7mはドラ。
好形率がちょい高そうで打点もちょい高そうだから、なおさら無筋を押しにくい。そして3mも通りやすい牌だから、23mをセットで落とせる。
そんな理由からだろう、優さんも世間と同じ2m切り。
でもなあ、戦闘民族とされてる人が、14mと147sという絶好の待ち2つの1シャンテンから、通ってる筋が8本しかない段階で手を曲げるのはらしくない。
Mリーガーで、ここから9s→8sと押しそうなのは堀ぽよと高宮さんかな。いや、押さないか。押さない人の方が圧倒的に多いとは思う。
この局は、次巡、4sを引いてテンパイし、ペン7s待ちで追いかけリーチした。テンパった以上はリーチした方がいいね。
結果は、先行リーチの魚谷さんに5200の振り込みになった。
ミスではない。むしろ正着。ただ、戦闘民族と言われてるけど普通じゃん?という感じ。ブチ切れてねーぞ?
東3局
4巡目、ホンイツが濃い手牌だ。何を切るか?
解説のツッチーは「2m3m切りじゃないの?」とゆーてたけど、ここは字牌を切った方がいいと思う。
この手はペン3pが重いから、どのみち遅い手だ。ならば全体の進行を遅くしても大差ないので、手を高く持っていく2m3m切りがいい。
……というのは赤なしの発想だと思うんだよな。14mを引く可能性も十分あるし、ホンイツは鳴いたら愚形残りの3900だから、この段階では字牌を切っておいた方がいいと思う。
優さんも西切り。ただ、ここは發を切った方がよくねーか?
3巡後、こうなった↓。何を切る?
優さんは4m切り。
すげーな。これぞ打点派の打ち方だわ。
愚形2つ残りのホンイツというよりも、メンホンチートイが本命なんだろうね。こういう手からメンホンチートイになるパターンってある。
この局は対面の魚谷さんがハネマンをツモアガリ。
解説のツッチーが「師弟対決って弟子の方が勝つもんなんですよ」と言ってて、確かにそうだなーと思った。師匠の方が勝つパターンって少なくねーか? 『ヒカルの碁』とか『根こそぎフランケン』でそういうパターンもあるか。
東4局
ラス目で迎えた親番。配牌、悪っ!
だが他の人たちも遅かった。
魚谷さんなんて11巡目、ここ↓から8mを切ってオリてしまった。
別にオリる必要はないと思うけど、コントロール感が百戦錬磨だなーと思ったわ。
この局は優さんが13巡目にリーチ。流局した。
まだラス目だけど、3着目のハギーとは200点差。そんなにひどい状況ではない。
東4局1本場
4巡目、ここ↓で安全牌を残すか?
優さんは残さず發切り。当たり前といえば当たり前。さすがといえばさすが。安全牌大好き病の人は苦手なやつ。
なお、パッと見に234三色がありそうに見えるけど、ここから234三色になるツモってすごく不自然で、まあ三色になるパターンはほぼないと言って過言ではない。この手は三色よりツモ3mとかツモ3sで好形になることが大きい。
ここで發を切れるのは戦闘民族の証だよな。
この局は、下家のハギーが6巡目にダマのチートイのみをアガってしまった。
そして問題の南1局
この局は手順に一貫性が感じられず、説得力がねーんだよな。麻雀は一貫性が必要なゲームじゃねーから、なくてもいいんだけど、どういうアガリをしたいのか打牌から感じられてこない。順に見ていこう。
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