絶望一色からの前途洋々

絶望の場

昨日は天鳳名人戦だった。

はい、そこのあなた。天鳳名人戦なんて誰も見ない対局じゃなく、Mリーグのハギーの書いてない試合の記事を書けや!と言いたいじゃんねーか。

もっともな意見だと思う。福地の麻雀なんて誰も興味ねーんだから解説だけしとけや! そう思うのは自然だ。俺だってそう思う。

しかしね、そういう方々は、アラウンド60歳のジジイにだって乙女心があるということを知っておいた方がいい。一寸のチンコにも五分の下心。ヤリチンのハートにだって童貞マインドが残ってるのだ。

じつはこの日、心はすでに絶望に塗りつぶされており、あまりやる気はなかった。勝てっこねーし。

独歩きゅんの一打

前回の第2節で、独歩きゅんは、ここ↓からテンパイ取らず。3sを切った。ノータイム。

独歩1

解説の隆晴が「うまいっ!」と激賞した一打だ。

3sは1枚見えており、誰かが23sターツを持ってたら、残り1枚しかない待ちになってしまう。1s4sも3枚見えており、激強とはいえないのだが、ここはソーズをほぐし、ソーズが先に完成したら鉄板になると考え、テンパイを取らないのが上手い一打だ。

これ俺はできるかなぁ? 何も考えず6pを切ってテンパイに取ってしまいそう。

この一打を見て、やっぱこいつら強ぇよ。こんなやつらと打ってマイナスを取り返してプラスになろうなんて無理ゲーだわ。他にも誰かのすげー打牌があって、とうてい勝ち目ねーわ。゚(゚´ω`゚)゚。ピーとやる気を失ってしまった。

ちなみに、この独歩きゅんの手牌は、実際に上家が23sを持ってたからドンピシャだった↓

独歩2

そして次巡ツモ1s↓

独歩3

そしてすぐアガりきった。

俺だったらアガれてねーぞ(´;ω;`)ウゥゥ こういう上手い麻雀を打たれるのは迷惑なんじゃぁぁぁぁぁあああああ!

というわけで俺の心は絶望に塗りつぶされ、希望はナッシングだった。

俺の希望といったら、まだ渋川と当たってないことだけ。各卓に1人ずつ渋川を入れてくれなきゃ麻雀になんねーよ。

渋川というのは麻雀が下手なわけではないのだが、ルールを勘違いしてるのだな。これはラスを回避するゲームではなく、ラスを狙うゲームだと思ってるので、いつもラスを狙ってどんどん沈んでいく。なので渋川と打つと誰でも勝ってしまう。

だが、そんな渋川と当たるのはまだ先のことだ。この日は希望がなさすぎて、スリアロスタジオに初めて呼ばれ解説するzeRoきゅんが不安がってたから、意味もなくなぐさめてしまったくらいだ。なんで出場者が解説者の心配するんだよ。コバミサという大船に乗ってるんだから、ただ流されてりゃ大丈夫だっちゅーに。

小さなスズメを心配してやったら

しかし、小僧を助ける小さな親切がお宝を呼び寄せる。日本昔話でも小さな親切をした爺さんがつづらをもらうよね。

つづら

それを開けると金銀財宝がザクザク出てくるわけだ。

お宝

こうしてzeRoきゅんの心配をしてやったことが俺にツキをもたらしたのだった。

zeRoきゅんって「舌切り雀」の雀か? そういえば昔すずめって天鳳位がいたな。連盟プロに転生したけど、あっちの世界で無事やってるんだろうか?

この日は4戦とも同じ組み合わせだった。
Ⓢ福地誠×Ⓟ小林剛×お知らせ×豚の王

1回戦

東1局

タンヤオ三色ドラ2で張ってたら、対面のコバゴーがドラの4pを切ってきた。

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気合いは受けて立つのがオヤジってもんで、当然のポン。

場に7mが2枚切れだったので、ここで6m切りの8mタンキに受けた。

これ、どうなんだろうね? 上級レベル限定の戦術だと思うけど、こういうときって内側の方が生きてることが多い。8mタンキより6mタンキの方がアガれたりしない?

ただし、8mの方が、生きてる枚数は少なくても、持ってきたときに使い切れないので、テンパイしてるやつは切らざるをえない。優劣不明だが、枚数に1枚でも差があったら、これからは内側で受けたい。

この局は6mタンキならツモってたけど、アガリ逃し。コバゴーがアガりやがった。

麻雀に三色はない

東2局

三色テンパイ↓

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からの、三色に受けないリーチ↓

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麻雀っていうのはアガれるかアガれねーかだ。麻雀に三色なんてねーんだよ。こういうソーズの場況がよくないときに、あるかないかわからない3sに俺の残り少ない人生を託すことはできねーし。

そのとき山から俺の次のツモ牌がポロっと落ちた。1sだった。うひょー、 一発ツモだわヾ(*´∀`*)ノ

そう思ってたら、どうせツモられるなら・・・と、コバゴーが1sを切ってきた。

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これを見逃して一発でツモってしまうと、あの2人は結託してるんじゃないか?と審議が入り、天鳳名人戦の歴史に泥を塗り、パイレーツにも迷惑をかける。しゃーねー、アガっとくか。

というわけで三色に受けずにマンガンをアガった。

見てるかねバシ君? 赤切りリーチとかピント外れの麻雀ばっか打ってるようだけど、黒い麻雀とはこうやって打つんだよ。

といっても、三色に受けてリーチしてたら、リーチ三発目でハネマンをツモってたんじゃねーか?(;^ω^) 黒麻雀はなかなかうまくいかん。

黒沢マジック的な中張牌タンキを使いこなし

東3局

またクイタンでドラポンの手になって、さっきの反省を生かし、今回は6mタンキに受けた。そしたら、またもコバゴーが切ってきた↓

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この6mタンキって絶テンじゃね? 誰もそのあたりを使ってる気配がない。実際、使ってなかった↓

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この待ちはお釈迦様だって読めねーだろう。こうして黒沢マジック的な中張牌タンキによって安泰のトップ目に。

いくら心では絶望してても、麻雀ってのは当たり前のことを当たり前に繰り返すゲームだ。心は関係ねーんだよな。

そして、悪いやつが少しいいことをすると、お釈迦様から蜘蛛の糸をたらしてもらえるように、この日は仕事を多少したのが良かったのか、ツキがザクザクと流れこんできたのだった。

南3局

下家の親のインパチテンパイに、勝負する気は1ミリもないので、現物の7sを切ったら、それが対面のコバゴーに当たり↓

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差し込み( ・´ー・`)ドヤッと言いたいところだけど、これは当たらねーと思って切ったら、なぜか当たりだっただけ。差し込みじゃなく、ラッキーに刺さっただけだ。

1回戦はこうして安定のトップ。そのころになると絶望は春の雪のように消え去っていた。

11/04 | 牌譜 | C0011 般南喰赤 |
1位 D:Ⓢ福地誠(+69.8) A:お知らせ(-6.1) B:Ⓟ小林剛(+15.9) C:豚の王(-79.6)

誰を叩くか?

さて、この日のスタート時点で、俺は下から2番目だった。

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こういうときって、自分が勝ちたいのは当たり前として、ラスを選べるときは誰を負けさせるのがいいか?

それは自分より5位くらい上の人たちだ。自分の周辺の渋川などを相手にしてもしょうがない。また、いきなりトップを見ても現実性がない。自分の100~150くらい上のやつを倒そうとするのがいい。それが上手くいったら、次の段階でまた自分より100~150上を叩く。それをくり返して上っていくもんだ。

この日の相手でそれに該当するのは豚の王だ。沈んでもらおう。すでにラスったけど。

豚は役がない鳴きが多すぎる。役が確定してないところから鳴くのはよくあるけど、テンパっても役がないのは駄目だろ。アガれねーし。1回戦ではオーラスのこれ↓とか。

画像14

豚はいつ見ても複数鳴いたあとに役なしテンパイしてる。

今の大人って、大人としての責務を果たさず、こういう騒ぎたいだけの若者を叱らない。俺が叱ってやるしかない。

君は「コバゴーよりも鳴いてやったよ」と地元に帰ってどやるために打ってて、甲子園の土を持ち帰る甲子園球児みたいな感覚なんだろうけど、こっちは残り少ない人生をかけて真面目に打ってんだよ。役なし遊びは地元でやってもらうとして、俺が大人の場の厳しさを教えてやるわ。

そして沈めたいやつはもう1人、というか2人いる。コバゴーきゅんと堀きゅんだ。なぜか?

「Mリーガーでも勝てない場なんだ。もしかしてMリーグよりレベル高いの?」と思ってもらうためですね。

見てほしい、第9期の数字を↓

前期1

ええ! パイレーツの船長と呼ばれてMリーグではエースなのに、ここではダントツの最下位なの? も、もしかして、この場ってとんでもなくレベル高いんじゃ?( ノД‘)怖いよ…ママンッ・・・

そう思ってしまうだろう。

そんな恐ろしい場で勝つのはどういうやつなんだ?

前期2

おお! 俺だった(ノ・ω・)ノオオオォォォ-―

というのが理想のシナリオだ。

Mリーグに出れない者たちは、みな口には出さずとも、心の奥底ではそんな嫉妬の炎を燃やしてるんじゃないか。

なのでコバゴーも叩きたい。

ただ、コバゴーってすげーアガるんだよな。よく振り込むけど、むっちゃアガる。コバゴーを抑え込むのは勝手にアガってしまうから難しい(-_-;)

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