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文化人類学カフェ2015年2月

<巡回公演を終えて>


 グレイスヴィルまいづるで2010年から行ってきた「シリーズとつとつ」。そのやってきた内容を舞台上でも深めてみたいという気持ちからはじまったちょっと変わったダンス公演「とつとつダンスpart2 愛のレッスン」は舞鶴を皮切りに、大阪、東京、仙台と、すべての公演を無事に終えることができました。

 巡回公演ではありましたが、そこはさすが砂連尾理演出。計8舞台すべてが少しずつ変化してきました。特に最後の公演はメインの岡田邦子さんが体調不良で出演できなかったこともあり、まったく違う作品といってもよいかもしれません。砂連尾理のソロダンス公演の体でありながら、まさに「不在の岡田さん」とのデュオダンスのようでした。

 どの公演が一番だったかは言い難いのですが、僕にはやはり舞鶴公演が特別だったように感じます。「愛のレッスン」は、上演中に西川さんのワークショップがいきなりはじまったりと、かなり通常のダンス作品とは違います。でも、舞鶴ではそんな部分もそのまま受け止めてもらえたような気がします。子供たちの笑い声が舞台に漏れ聞こえてくる。

 舞台公演という形式の「とつとつ」でぼくはいったい何を見出したのか。それを言葉にするにはまだまだ時間がかかりそうです。

※特別養護老人ホーム グレイスヴィルまいづる発行の『ぐれいす村便り(2015年2月号)』掲載分を加筆修正しています。

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