ワークとライフに役立つネット記事(26)~部下から徹底的な本音を得るコツ

 今回の記事は、上司が部下から「ネガティブなフィードバック」を受けることの重要性と、そのためのスキルを論じたものです。
 そんなスキル必要ないんじゃ?と思った方こそ、記事をよく読んでいただきたいです。

  記事で紹介された6ステップは、元が英語の文章であることもあって、理解が難しいでしょう。文化が違うと感じるかもしれません。しかし、だからこその気付きがあるはずです。

 日本の組織は、正に「うわべだけの調和を重んじる文化」に塗り潰されている場合が多いでしょうが、それでは上司は予定調和で無意味な肯定的フィードバック(お世辞)しか受けられません。これがまん延する組織体質では、茶坊主ばかりが出世し、組織内の「常識」が外部の社会通念(SNSの影響で加速度的にコンプラ重視に傾斜)とどんどん乖離していき、やがて不祥事という形で噴出することになります。日々のニュースを見ていれば、このメカニズムがいよいよ加速していることが、よく理解できるはずです(理解できない権力者が次々と炎上中)。
 
 個人的な経験ですが、相談を受けて明らかに間違った内容を助言してしまっても、その場で相談者から「ここは間違ってませんか」と指摘されることは殆どありません。自席に戻って反芻するうちに自分で気付き、あわてて訂正の電話をかけたら「それは分かってます」と返されてガクッとなったりします。「上」とされる人に対して自分の考えを言わないことが「常識的」な態度とされる現状には、大きな問題があります(その前に間違うなよ、という突っ込みは甘受いたしますが、人は必ずミスをするという前提に立った設計が必要)。
 
 部下が上司にネガティブなフィードバックをできる環境を作るためには、日頃の良好なコミュニケーションを通じて心理的安全性を形成することが必須です。そのようなチームこそ、率直な意見交換を通じて全員が成長できるのです。
 このことは永遠の組織課題であると、強く感じています。