ワークとライフに役立つネット記事(21)~「あった方がいい病」

 今回の記事は、外資系マネジャーが行っている仕事の進め方のルールを紹介するというものですが、限られた時間で最大の成果を出すため、管理職は「何をやるか」よりも「何をやらないか」という引き算の視点(仕事の取捨選択)を特に意識すべき、と強調されています。時間価値の意識が低い日本人に対しては、「日本人は人のサイフは盗らないが、人の時間は平気で盗む」という辛辣な評価もあるそうです。

・「出席しておいた方がいい」といたずらに会議の出席者を増やす。
・「あれも調べておいたほうがいい」と検討項目を膨らませる。
・「この人にも話をしておいたほうがいい」と関係者を増殖させる。
 このような「足し算」の発想は、仕事の質を希薄化させ、生産性の低下を招く「あった方がいい病」だとされています。この病になる人には、
・使った時間に応じた効果があるのか、
・他の選択肢と比べて価値があるといえるのか、
すなわち「必要不可欠か」という視点が抜けているというのです。
 上司は「部下の時間を預かっている」という意識を持ち、「あった方がいい病」で部下の時間を奪っていないか自問してほしい、という記事の呼びかけは、本当にそのとおりだと感じます。

 どこの職場も人手不足で忙しい現在、以下のようなものは、互いの時間を奪い合って組織の生産性を下げるだけではないかと思います。「必要不可欠でないなら止める」という勇気が求められる時代であり、それぞれが真剣に日常業務を見直していただきたいです。
・何を決めるのか曖昧なまま集まる会議
・機微でない情報を共有するためだけの会議
・参加者の大半が発言しない会議
・殆ど誰も読まない詳細な報告書
・分単位で作成され、セリフが語尾まで決められたイベントシナリオ
・プレゼンテーションソフトで美しく整えられた内部検討資料
・意思決定の結論を左右しない調査検討
・無駄に丁寧で、むやみに同報される職員間のメール(なので私はできるだけメールを使いません)