No.164 七夕

七夕。

満天の星空の下で花火を観ながら逢瀬を祝うデートの予定だったのに。

外は大雨、遠くからは雷だって聞こえる。

酒涙雨というらしい。
逢瀬出来なくて泣いた涙だって。

雷が苦手な彼女は、
部屋に着くと僕にしがみついて離れない。

ごめんね。織姫、彦星。

短冊には

彼女と逢えますように

って書いたんだ。

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