難病紹介 中毒性表皮壊死症(指定難病39)

中毒性表皮壊死症(TEN)はライエル症候群とも呼ばれ、高熱や全身倦怠感などの症状を伴って、口唇・口腔、眼、外陰部などを含む全身に紅斑(赤い斑点)や水疱(水ぶくれ)、びらん(ただれ)が広範囲に出現する重篤な疾患。中毒性表皮壊死症とスティーブンス・ジョンソン症候群は重症多形滲出性紅斑と呼ばれる1つの疾患群に含まれ、大部分の中毒性表皮壊死症はスティーブンス・ジョンソン症候群から進展して生じる。
本邦では、水疱、びらんなどで皮膚が剝けた状態が体表面積の10%未満の場合をスティーブンス・ジョンソン症候群、10%以上の場合を中毒性表皮壊死症と診断している。
スティーブンス・ジョンソン症候群と中毒性表皮壊死症を合わせた重症多形滲出性紅斑全体で年間人口100万人当たり1~10人程度発症すると推定されている。厚生労働省研究班の調査によれば、中毒性表皮壊死症は年間人口100万人当たり1.3人発症するといわれている。小児~高齢者まで幅広い年齢層に男女を問わず生じる。原因は詳しくはわかっていないが、薬剤や感染症などがきっかけとなり、主として皮膚や粘膜に病変が起こると推測されている。感染症としてはマイコプラズマ感染症やウイルス感染症にかかった場合に出現しやすくなる傾向がある。また、薬剤として多いのは消炎鎮痛薬(痛み止め、熱冷まし)、抗菌薬(化膿止め)、抗けいれん薬、高尿酸血症治療薬など。また、総合感冒薬(風邪薬)のような市販薬も原因になることがある。この病気自体は遺伝しないが、近年、ある特定の薬剤により起こる病気は、特定の遺伝的な素因(体質)を持っている人に発症しやすいことが明らかになってきている。高熱、のどの痛み、全身倦怠感、食欲低下などとともに皮膚や粘膜に病変が出現する。皮膚では全身に大小さまざまな紅斑、水疱、びらんが多発し全身に拡大する。水疱はすぐに破れてびらんになる。口唇・口腔粘膜、鼻粘膜には発赤、びらんが出現し、疼痛がある。眼では結膜の充血、眼脂(めやに)などが出てくる。さらに、尿道口や肛門周囲にもびらんが生じて、疼痛や出血をきたすことがある。皮膚・粘膜病変の進行が非常に早く、症状は急激に悪化し重篤な状態になる。時に上気道粘膜や消化管粘膜を侵し、呼吸器症状、消化管症状を生じることもある。

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引用:希少難病ネットつながる理事長 香取久之



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