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浅草キッドで泣き、ポテトグラタンで始まる

1月3日

正月休みの最終日
コロナのワクチンを打ちそびれている事を親に伝えると
実家に帰省する事をやんわりと断られたので
NETFLIXで浅草キッドを見ながら部屋の大掃除をする。
気づけばクイックルワイパー持ちながら泣いてた。
むちゃくちゃいい映画だった。
さっき映画で聴いたのに、浅草キッドの曲を流しながら
大量のスプレー缶を捨てに行った。

姪っ子に渡すはずだったお年玉が宙ぶらりんになったので
コメダ珈琲でグラコロを食べた。
1000円が1000kcalになった。
なんたる背徳感。

片付けながら、買ったけどまだ読めてない本がいっぱいあるなぁと気付いたが、
フラフラと本屋に入り、
ハライチ岩井さんのエッセイを買う。
前作面白かったのでついつい。
というか僕の本棚は芸人さんのエッセイばかりだ。
浅草キッドといい、常に芸人さんに僕の生活は救われている。

夜はいつもお世話になっているバーに行く
(これから頻繁に出てくると思うので以下CAMOIと呼ぶ)
僕の生活の一部となっているこの場所は落ち着いて飲めるバーだ。
そこで日々の悩みやこれからの事を話しながら頭を整理する。

今日はポテトグラタンを頼んだ。
温かいポテトグラタンとお酒をもらい、
常連さんと会話しながらゆっくりと流れる時間を過ごす。
今日の話は、親のこと、エンディングノート、これからの生き方。
人生の先輩方の話をほうほうと聞きながら、自分の事と重ね合わせる。

着信が鳴る。

兄貴からのメールだ。

そこにはかわいい5歳の姪っ子が、お年玉を持って笑顔の写真が送られてきた。
「お年玉ありがとう」と。

兄貴よ、そして姪っ子よ。
そのお年玉は俺が用意したものじゃない。
なぜならグラコロになって消えているからだ。
親が気を利かせて俺からって事にしたんだろうが、
そのかわいいぐでたまのポチ袋もその中身も俺は知らない。

そのメールになんて返信していいのかわからず、
「あけましておめでとう」という無難極まりない一言を送信して僕は寝る。

2022年の始まりだ。




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