2Sが終わろうとしている(シュウマイとアリとホタテについて)

2Sセメスター(私の大学では2年の春学期のことをこう呼ぶ。SとはSupuringuの略)が終わろうとしている。早いものだ。つい先日2Sセメスターが始まったばかりで、もっというとその2日前にアシカ肉屋を兼ねている幼稚園(過去記事参照)を卒園したばかりなのだが、いつの間にか時が流れるのが早く感じるようになった気がする。実際に世界時空機関の統計によると、時が流れる速さは約0.0%増加しており、2033年までに1年が0.5*2年にまで縮まるという計算結果が出ていると、シュウマイ製造業者で世界時空機関渉外課にも勤める週田麻衣子さんは話す。

「時の流れが速くなって、シュウマイが売れなくなったんです。収入が半分の2倍になりました」と悲痛な鼻息をもらしながら語る週田さん。私にはその因果関係がつかみづらく感じたものの、実際に世界中華点心管理機構の統計によると、海難事故が増えると海の中で事故に巻き込まれる者が増加するとの計算結果が出ている。

2Sセメスターは必修もなくなり暇になる。そこでほぼ自分の興味がある授業だけに出ていたのだが、当然楽しい授業は時間がたつのもはやいのだ。そこに加齢が合わさるとそれはもう疾走するアリのように超高速で時間が過ぎていく。長年働きアリを務める有田さんは、「アブラムシとの競合に悩まされています」と悲痛な屁をもらしながら語る。虫さんの世界ではアリさんが製造業などの第二次産業を、アブラムシさんが農業・林業などの第一次産業を営む例が多く、すみわけがなされていたが、近年では高度に知能を発達させレプティリアンのような半人半虫と化したアブラムシが、続々とメロンパン工場やチーズケーキ工場を建設し、アリさんに大いに打撃を与えている。「先日も兵庫県新温泉町の森の中の3つの工場が業務を停止したという知らせが入ってきました。終業時間を迎えただけなのに、翌日の始業時間までまったく生産ラインが動かなくなってしまったんです。これもアブラムシどもの仕業でしょうね」

楽で楽しい2Sが終わってしまうと、2A(AはAkiの略)からはまた必修が始まってしまい、忙しくなる。「群馬県伊勢崎市の海岸で、ホタテ貝の連続盗難事件が発生しました」と語るのは、世界ホタテ連盟の牡蠣課に勤める保田さんだ。伊勢崎市では海水浴客向けにホタテの貝殻の粉からつくったチョークを販売するホタテ売りが跋扈していたが、原料となるホタテの貝殻が週田さんにより盗まれてしまい、現在は犯人の特定と捜索に精を出しているという。「持参した炊飯器に続々とホタテ貝を入れ、スクーターで砂浜を颯爽と疾走し失踪する犯人を見た」と私は話す。


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