嘆こうと抗おうとも明日は来るほんとの顔した嘘みたいに|深宮フカ
赦されたい何を誰に?わからない苦しみだけが食い込む心臓|深宮フカ
かわいくて綺麗な包丁腹に刺す痛みでやっと凶器と気付く|深宮フカ
かえりたい此処は眠れる場所じゃない心だけが引っ越せないまま|深宮フカ
燃えている塵も残さず果てるよう君の孤独は青く気高く|深宮フカ
かなしみはアクリル絵の具の青の色ぬるい温度は何もできない|深宮フカ
ビー玉の透ける青さは悲しみの冴えた星空このままでいて|深宮フカ
「父」などという関係は公的な書類に書くだけえんがちょえんがちょ|深宮フカ
溺れたい誰かがくれる優しさに溺れられる私がよかった|深宮フカ
「死にたい」と「死ぬのは怖い」が重なって身動きできない私の毎日|深宮フカ
こんなにも死んでしまいたい夜なのに首ひとつ括る勇気も持てずに|深宮フカ
肺を刺す空気は冷えて青いけど君の泣かない夜は優しい|深宮フカ
悲しみは蒼く凍った冬の夜ベッドと毛布じゃ癒えない孤独|深宮フカ
星屑と睡眠薬に味は無く母に抱かれた夜は箱庭|深宮フカ
悲しみは私の体に降り積もり溶けない氷が刺さる日常|深宮フカ
帰りたい何処かを夢見る僕達は親を知らない宇宙の除け者|深宮フカ