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花留多唄【な】菜の花

 春を告げる花と聞くと、菜の花を挙げる方も多いのではないでしょうか。眩しいほどの黄色が揺れる様は、花言葉に『快活』『明るさ』とあるように、冬にくたびれた気持ちにすっと陽だまりが落ちてきたよう。

 ある日、舅が「春は黄色い花から咲くんだよ」と言っていたことがありました。つまり早春には黄色い花が多いんだそうで。福寿草やロウバイ、そしてこの菜の花。言われて見ればそうですね。花言葉に『初々しい』とあるのも、早春の花だからでしょうか。

 与謝蕪村は『菜の花や 月は東に日は西に』と詠んでいますが、波のように揺れる菜の花が目に浮かぶようです。
 蕪村はしっとりしたイメージの菜の花に思えますが、花言葉はとても明るいものが多いです。『元気いっぱい』というのはやはり色からきているんでしょうか。菜種油のせいか『料理』なんて花言葉もあります。

 私が面白いなと思う花言葉が『豊かな財力』『財産』『豊かさ』というもの。黄色い財布がいいっていうけど、黄色い花もいいのかしら……?

文字札:波のごとく揺れる黄

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