高機能無料動画編集ソフト『DaVinci Resolve』を動画だけで学習してみた――ためになった動画まとめ18選
非常に高機能だけどなぜか無償で配布されている動画編集ソフト「DaVinci Resolve(ダビンチ・リゾルブ)」(Win/Mac/Linux用)。
僕の周りでもちょいちょい話題に出てたんですが、使い慣れた動画編集ソフトを乗り換えるのは大変だなー……と、ここまで本格的には学ばずに引っ張ってました。
しかしながらこの連休、わたくしまったく予定がなく、やることがなかったので、一念発起、DaVinci Resolveに関する動画を次々とダラダラ見るだけで、使い方を覚えようと思って、いろんな動画を見て回りました。
「なんて無精者なんだ俺は」――と最初は思ってたんですが、ダラダラと見た結果、初歩的なことは理解できちゃいました。なので、時間はあるぜ、という方にはこの方法、おすすめです。
なにか動画ソフトで編集したことある人なら、数本動画を観てるだけでおよそ使い方は理解できる、と思います。
動画ソフト初心者の方でも繰り返し見ながら、自分もソフトで作業してみると、覚えられると思います。なにしろ動画をUPしているみなさんの解説がすごく上手いんです。
複雑なソフトなのですが動画だけでも楽しくイージーにレベルアップできます。
このnote記事では、僕が見た動画の中から「良いな!勉強になった!」というものをピックアップして並べました。これからDaVinci Resolveについて学ぼうという方は、参考にしてみてください。
このソフトはなぜ無料なのか
一般的に動画編集ソフトって数万円するものなので、なぜ無料なのか知りたいという方もいらっしゃると思います。僕も疑問に思って調べました。
「ユーザーの真のクリエイティビティを開花させる」
これが、DaVinci Resolve を開発しているBlackmagic Design社の理念です。Blackmagic Design社はその理念を実現するため、廉価な製品を世に出すべく努力をし続けているそうです。
そしてその理念に沿って、少しでも多くの人に真のクリエティビティを開花してもらうため、無料で DaVinci Resolveを配布し、ソフトウェアのアップデートを続けているそうです。、少しでも多くの人に真のクリエティビティを開花してもらうために無料で配布しているそうです。
すごい話だと思います。
ちなみにDaVinci Resolveには有料版もありますが、これはさらに高みを目指す一部のプロ向けのもので、一般的な利用は無料版でまったく問題ありません。
なぜ注目が高まっているのか
DaVinci Resolveは、元々カラーコレクション(色彩調整)のために開発されたものです。その開発元のda Vinci Systems社をBlackmagic Design社が買収し、そこに動画編集機能等を加え、動画制作に関わる豊富な機能を徐々に付加し、ひとつのソフトウェアで動画を完成させることができるようになることで、現在の姿となりました。
もともと色彩調整のソフトとして世界トップクラスである上に動画やオーディオの編集、YouTubeやVimeoへの書き出し機能など、動画編集において一般的に求められる機能はひととおり揃えた状態となり、それだけでも非常に魅力的。さらに無償でそれらが提供されていることから利用者が増えてきています。最新の情報だと無償版は200万ダウンロードを超えているとか。
学び方について「まずは動画で大づかみに学ぶ」
「ダラダラ見るだけで学ぶ」と冗談っぽく書きましたが、動画編集ソフトは、説明動画から入る方が、早く学べるんじゃないかな、と思います。
プリプロダクション・ソフトウェアとも呼ばれる、高度なツールを複数統合した動画編集ソフトは、画面を構成するパーツが多いため初見でパッと見ただけでは把握できません。実際の画面を見ながら、どこをクリックしたら何が起きるか、映像はどう変わるかを確認していった方がツールや画面上の表示について早く理解できます。
それでは早速、動画での学習をスタートしましょう。
DaVinci Resolveをまだインストールしてない人はインストールしてください。
DaVinci Resolveのダウンロード
DaVinci Resolve 公式ページのトップ画像にある「ダウンロード」リンク、もしくは、画面最下部のダウンロードリンクからダウンロードできます。
DaVinci Resoive 公式ページ(ダウンロードページ)
【公式マニュアル】DaVinci Resolve 16 ビギナーズガイド(PDF, 434ページ)
■導入編
まずは導入に関する動画から。ちなみに解説動画はYouTubeの再生速度で1.25倍か1.5倍にすると時間の節約になります。
インストール後、ただちにやる設定(3分)
カット編集を使った編集の流れ(3分)
カット編集機能を使わず、最初からエディットを使う、という人も多いですが、カットを使った編集の流れを3分眺めてみましょう
DaVinci Resolve 基本の基本(12分)
■編集の基本編
概要を掴んだら、動画でもう少し詳しく編集の基本について学びましょう
ご紹介するのは、Blackmagic Design公式の動画です。
編集の基本 - Blackmagic Design公式解説(54分)
公認トレーナーのニコラス・タケヤマさんによる編集の基本に関する解説動画です。ニコラス・タケヤマさんがたまにちょっとお茶目なのがツボ。1時間近くと長尺の解説ですが、内容充実しています。これは必ず目を通して欲しい内容です。
補足「動画編集の基本についてもっと知りたい」
ビートないとーさんのこの2本の動画も使い方の全体像を掴むのに役立ちます。公式動画と重複する部分もありますが、丁寧&親切な解説です。それぞれ20分程度ですので、こちらも観ておくとさらに知識が強化されると思います
■書き出しの方法
動画書き出しに関する解説動画です
高画質で書き出す3つの方法(6分)
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ここまでの動画でおおまかには使い方を把握できたと思います。
さらに時間があるよ、という方は、以降の動画に目を通すと、もう少し踏み込んだ知識が手に入ります。
■テロップ(テキスト)の入れ方
Taka Shigetaさんによるテロップ(テキスト)の入れ方解説。他プロジェクトから素材を使えるパワービンについても解説があります。Taka Shigetaさんは色彩調整についてもお詳しく、そちらの学習でも動画を紹介しています。
■ノイズリダクション(音を綺麗にする方法)
DaVinci Resolveでの整音作業について説明している動画です(12分)
Noise Reduction, Vocal Channel, De-Esserという3つのFairlightエフェクトについて。ナレーションを聞きやすくするためのオススメエフェクト。
Nose Reduction → ノイズ減らす
Vocal Channel → 音が大きすぎず小さすぎずになるよう調整し、全体の音量を持ち上げたり抑えたりして聴きやすくする
De-Esser→歯擦音を抑える。歯擦音とは、さ行ざ行や「ち」「つ」「き」「く」で発生する強い息の音で、話者によってはこれが目立つことがあります。
公式チュートリアルより、音声ノイズを減らす方法(8分)
ノイズ除去の詳細な話、アナライザーの使い方(20分)
Fairlightエフェクト「Frequency Analyzer」を使ってノイズを可視化しながら抑える作業をおこなう様子を見ることができます
■アフレコ(後から音声を録音する)
PCにつなげたマイクからナレーションなどを後から録音する方法(4分)
説明動画などを作っている人は知っていると便利
■カラーコレクション・カラーグレーディング
色彩の補正、色調調整など。もともとDaVinci Resolveは色調調整のためのソフトだったので、この部分はかなり奥が深く楽しい部分です。
まずはこの用語だけ覚えて動画に進みましょう。
LUT=動画の色調プリセット。ラット(Look Up Tableの略)
カラーコレクション=色彩の補正について(21分)
LUTを使った色調調整について(10分)
色調調整の技術(1時間35分)
さきほども調整した公認トレーナー、ニコラス・タケヤマさんによる解説です
モーショングラフィックスについて(1時間)
■小技:動画から静止画を書き出してサムネイルを作る
■さらに深堀りしたい人は……
触れれば触れるほど奥が深い DaVinci Resolveの各機能についてもっと深堀りしたい人は、公式のトレーニングビデオがあります。
■ショートカット
最後に、DaVinci Resolve の主要ショートカットと参考記事へのリンクを掲載しておきます。動画編集は、切って→詰めて→再生して→切って→詰めて…といった動画の繰り返しが多い作業ですので、それぞれの動作をキーを押すだけで済ますことができれば、作業効率が非常にあがります。いくつかのショートカットを覚えるだけで劇的に時短効果がありますので、是非覚えてください。そして、自分好みにカスタマイズをしてみてください。
JKL <<、< | > >>
J→ 巻き戻し
K→ 停止
L→ 再生
1コマ移動 K+J K+L
I → IN点の指定
O → OUT点の指定
Option(Alt)+X → IN・OUT点の削除
タイムラインの拡大縮小 ALT + マウスホイール
タイムライン全体表示 Shift + Z
トランジションを追加 Command + T
Command + B → 編集点をつくる(レイザー)
Shift+backspace → リップル削除
Command (Ctrl) + Shift + [ → 先頭をトリム
Command (Ctrl) + Shift + ] → 末尾をトリム
P → 全画面(シネマビュワー)
M → マーカー付ける
■再生操作関連ショートカット
Option(Alt)+L → もう一度再生
I , O でイン・アウト点を指定して Option(Alt)+/ → イン・アウト間を再生
Ctrl+/ → ループ再生
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以上です
DaVinci Resolveが気になってたけどまだ試してない方は、是非これらの素晴らしい解説動画をみて、DaVinci Resolveの世界に足を踏み入れてみてください。
(深水英一郎)
Photo by JC Gellidon on Unsplash
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