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自己愛性パーソナリティ障害

愛の三段階


心理学者のハインツ・コフートが提唱した愛の三段階があります。

一段階:自体愛―動物的でかつ感情的で、通常は小児期にクリア

されるはずです。


二段階:自己愛―未熟な自己で自分だけ愛せるか、愛せないか

でとにかく他人は物という考え方です。


三段階 : 対象愛―人間的でかつ理性的で、自分を愛し、他人も

愛せる成熟した自己があります。


自己愛パーソナリティ障害の8つの特徴

他の人より優れていると信じ込んでいる

自分が優れた人間であると思い込むことで、自分

自身が抱えているコンプレックスに打ち勝とうと

します。

自身が学歴や仕事での業績に対して否定された

経験と、成功の両方を経験したことから、成功に

対して異常なまでの執着心を持ちます。

成功した時の感覚を味わいたいと、強迫観念と言える

まで理想に近づこうと自分を追い込み、常に完璧であ

ろうとします。

その結果、自分が抱いている理想と周囲の人の温度差から

やる気がないと他人を見下してしまいます。

自分の成功や業績を周囲に自慢する

自分を認めてもらいたいという承認欲求が強いため、

成功や業績を自慢したがります。

「あなたは、すごいね!」「君は、さすがだね。」

などの称賛の言葉を聞くと、認められたと安心でき

るためです。本来であれば自分から言わなくても

結果を残せば周囲の人は認めてくれます。

しかし、自己愛パーソナリティ障害の人は、周囲が

無反応だと認められてないと不安になります。

そのため、称賛の言葉がなければ、不満が募り、八つ当たり

など相手を責める行動をします。

相手によって態度を変える

職場で認められるには、上の立場の人に媚びることが

必要だと知っているので、影響力のある上司や先輩には

逆らいません。そのぶん、自分にとってメリットのない

部下や同僚に対しては、横柄な態度や威圧的な態度をとる

ものです。基本的に周囲の人を見下しているので、影では

上司や先輩の悪口を言います。

自分にとってメリットのあることしかないので、行動の裏

には何かしらの思惑があるはずです。

異常なまでの嫉妬心

自分の存在を脅かすような人が現れると、立場が危うく

なると感じてしまいます。

例えば、自分の意見をはっきり述べ、仕事ができて

周囲からの人望が厚い人が現れ、自分より優れている

面を見せつけられると、異常なほど嫉妬をします。

同僚であっても敵と認識し、職場から排除することで

自分の立場を守ろうとするのです。

目的達成のために他人をとことん利用する

自分の目的達成のためなら、どんなものでも利用

します。気に入らない人でも表面上は笑っています

が、離れてしまえば悪口の標的です。

自分にメリットがあれば媚びて利用しますが、利用

価値がなくなれば手のひらを返します。

ハラスメント行為をする人は外面がいいというのは

こういうことです。一見自分の力で行動を起こしている

ように見えますが、実は他人に寄生しないと力を発揮

出来ないのです。

良心の呵責が一切ない

他人を傷つけることに抵抗感が全くなく、悪い事である

認識がありません。ハラスメント行為をしていると思っ

ていないので、他人を傷つけていると感じていないのです。

また、他人の感情に対しては無関心で、悲しい事が起きて

も同情せず、相手が悪いのではないかと批判までします。

ところが、自分につらい事が起こった際は、周囲の人

の同情を誘うように振る舞うので始末が悪いのです。

自分の思い通りにならないと不機嫌になる

感情を抑える事が出来ないので、思い通りにならないと

たちまち不機嫌になり、怒鳴りまくったりするので周囲の人

は萎縮してしまいます。地団駄を踏む子供と一緒で、不機嫌な

態度をとれば周囲の人は気を使ってくれると思っています。

反面、見放されると自分が蔑ろにされていると激怒するので

子供よりタチが悪いです。

被害妄想がすごい

自分は立派で、完璧な人間であると本気で思っている

ので、他人から否定されることを極端に嫌います。

例えば、会社の会議で自分の考え方が通らなければ

周囲の人から全否定されたかのように被害者意識を

持ちます。更に、自分に落ち度があっても自分の責任

とは感じず、全て周りの責任にします。

自己愛パーソナリティ障害との関わり方

結論から言いますと、自己愛パーソナリティ障害は

一生直ることはありません。小さい頃の家庭環境に

よって精神的に障害を背負ってしまったので、治療で

直すことはできません。

唯一の解決策は、一刻も早くその人から離れることです。

しかし、それが出来ない状況の人は、相手を変えることは

出来ないので、自分の考え方を変えるしかないです。






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