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春靄(しゅんあい) のとばりに消ゆる沖の島

 そろそろ毎日更新の疲れが出てきました…。ダイエットでも何でもそうですが、ここが踏ん張りどころですね。相変わらず中身のない文章ですが、今日も頑張って書こうと思います。

 冒頭の句は初句に悩みました。大気中に水蒸気が漂って視界が遮られる現象は、季語的には春なら霞(かすみ)、秋なら霧と呼ぶそうです。ただ、気象用語的には薄いものは靄(もや)、濃いものは霧なのだそうです。気象用語でいくと濃霧なので霧なのですが、果たして秋の季語を春に持ってきてよいものか。いっそ「春の霧」とするか?でもなぁ…。

 いろいろ頭をひねったあげく、本来冬の季語ながら、春の俳句もちらほら見かけた「靄(もや)」を使うことにしました。気象用語的には霧より薄いようなので、私の表現したかった風景とは違うのかもしれませんが。でも「春靄(しゅんあい)」という語を辞書で見つけて、あ、この言葉だと思ったんです!

 自己流ながら俳句を作り始めて、日々知らなかった言葉との出会いがあります。自分の言いたいことをぴたりと言い当てる言葉が見つかって、胸躍らせたり。 

 いつも通勤路で眺める穏やかな海 。その向こうに青く見える沖の島。 見慣れた風景が、今日は真っ白な霧がかかって見えない、ただそれだけのことなのですが、苦心して言葉にした風景は、しっかりと心に刻まれる気がします。

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