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神田松之丞、新春連続読み。3日目。

 神田松之丞の新春連続読み「畦倉重四郎」3日目。本日は「三五郎殺し」(9話目)、「おふみの告白」(10話目)、「城富奉行所乗り込み」(11話目)、「重四郎召し捕り」(12話目)。
 全19話中、12話目で早くも召し捕りとなる。
 きっかけは強請をかけてきた義兄弟、三五郎をばっさり殺してしまったこと。三五郎は妻のおふみに重四郎の過去の悪事をすべて明かしていた。そのおふみが、影の主人公である城富と結婚し、ふと口にのぼらせたことから、悪事が一気に発覚。この辺のスピード感覚はすごい。偶然に頼った展開ともいえるが、聞いていてドキドキする(それにしても城富、自分ではなにもしてないじゃん)。
 城富はかねてからの約束通り、大岡越前の役宅に乗り込み、実父を殺害した真犯人を見つけたのでその首頂きたくと口上を述べる。
 その2ヶ月後。万事用意を調え、無数の役人で大黒屋を取り囲み、大捕物が展開する。このアクションは凄かった。ありありと目に浮かぶような情景描写。落語とも映画とも違う講談独自の面白さがあった。

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