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【拡散希望】電子書籍、作りました

私と電子書籍

 電子書籍にはずいぶん昔から興味を持っていた。
 日本で電子書籍という言葉が盛り上がったのは2010年のことだと記憶している。電子書籍といえばなんといってもAmazonのKindleであり、アメリカでは2007年にサービスがスタートしているが、日本版が始まるまでには5年間も待たねばならなかった。
 そんなに待てん! と思ったのは、電子書籍のフォーマットとしてEPUBという形式が公開されていたからである。勉強すれば、iPhoneやiPadの「ブック」に登録して読むことができた。ほかにもEPUB専用リーダーが開発されていた。
 米光一成さんが「電書」というよりマッハ感のある言葉を創り出し、電書の手売りという面白い試みを始めたのがちょうどこの頃。友だちがその企画に絡んでいたこともあり、私も書き溜めたショートショートや旅行記などを電書化して手売りした。
 お金を受け取り、その場でナンバーを発行し、ダウンロードしてもらうという形式だった。そんなゲリラ戦法が通用するくらい電子書籍に関して日本は後進国だった。出版社や流通とAmazon側との交渉が難航していたのだろう。
 2012年10月にKindleの日本語サービスが始まった頃には、私の電子書籍熱はだいぶ冷めていた。
 それから10年……。書いた書籍が電子書籍になったり、電子同人誌に連載枠をもらったりという経験はしたが、まだ自らKindle本を作ったことはない。
 いまさら始めても売れないし、読まれないだろうという気持ちが大きかった。なまじ興味をもってニュースを追っていたから、日本の電子書籍といえばまずマンガであり、活字ましてや小説など滅多に売れるものではないという知識はすでにあった。
 けれども、べつに、そんなことはどうでもいいではないか。ふだん、日常的に利用している電子書籍。そこに自分の作った本が一冊くらい加わっていてもいい。

「罠の戦争」の感想文を書く

 話は変わるが私は役者・草彅剛のファンで、もう20年以上、ドラマ、映画、演劇を追いかけてきた。
 SMAPが解散し、草彅剛はジャニーズ事務所を退所して、民放ドラマから事実上追放された。
 空白期間は六年にも及ぶ。その間、映画や演劇を通じて草彅世界に触れ続けてきたので個人的に不在感はないが、「罠の戦争」主演は世間的には事件といっていいだろう。
 ちょっとしたお祭り気分で全十一話のドラマを視聴した。
 調子に乗って、第三話までは会話とト書きをすべてテキストに書き起こしたくらいだ。そうすると、ドラマの構造がよくわかるような気がしたのである。
 感想を2週間遅れでnoteに書いていった。毎回、原稿用紙5~8枚くらい。
 ドラマの感想ってなにを書けばいいの? というところから手探りしたので、毎回試行錯誤している。展開の予想なども書いているが、当然、外れる。脚本家の手のひらの上で踊っているような気がした。

「罠の戦争」ライブ感想文

 ドラマが終わり、感想も書き終え、そこそこのビューもあった。
 面白く読んでいただけたのかもしれない。とくに最終回の反響は大きかった。
 まとめると原稿用紙70枚程度になった。
 電子書籍にちょうどいい長さではあるまいか。
 そろそろ電子書籍をという思いとちょうど重なったので、作業を始めた。
 思ったより簡単である。
 本文はWordに流し込めばいい。
 表紙はCanvaというWebサービスを使えばあっと言う間にできた。
 あとは、Kindle direct publishingというページにアクセスしてWordファイルと表紙のjpegファイルをアップロードし、書誌情報を書き込むだけだ。その日のうちに公開されてしまい、こちらがあせったくらいスピーディーに話が進む。
 こうして二日くらいで短い電子書籍ができた。
 価格は250円に設定したが、読み放題サービスに登録しているので、無料で読んでいただくことができる(ダウンロードした人が読んだページ数に換算してAmazonが著作者に印税を払ってくれる)。
 ダウンロードしてもらえるととてもうれしい。

「罠の戦争」ライブ感想文

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