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【雑記】金沢旅行二日目

 金沢旅行二日目。三時間くらい寝て六時二十分に起きる。朝飯のためだ。寝巻きのまま十三階の食堂に走って行く。ほぼ一番乗り。席を確保して、中央の展示台に行く。
 まず丼にご飯を注ぐ。機械を使う。若い女子が「やよい軒!」と呟いている。私は酢飯を選ぶ。上に魚介を積んでいく。丼から溢れるカニ、イクラ、甘えび!
 ほかにも天麩羅、味噌汁、温泉卵などもりだくさん。フルーツもスイーツもあり。ダージリンを飲み干し、三階に戻る。 爆食して疲れた。部屋に戻ってベッドに横たわるともう起き上がれない。十一時まで二度寝。観光よりふかふかベッド。幸せ。八時間睡眠確保。 ヤクルトを飲んでなんとか立ち上がる。
 よし、観光だ。バスに乗って犀川を超え、正久山妙立寺に行く。忍者屋敷のような複雑怪奇な寺である。予約してガイドの女性に案内してもらう。建物自体はさほど大きくない。幕府が二階建てしか認めていなかった時代だ。内部は実質四階七層となっている。わけがわからないが、すべての部屋は中庭の井戸を中心に組み立てられていると聞いて腑に落ちた。設計者、すごいな。ガイドさんに従って、工夫を凝らした内部を歩いていく。すこぶる面白い。ザ・金沢エンタテイメント!
 さて昼飯だ。妙立寺から徒歩で行ける「宇宙軒食堂」に行く。お薦めされた「豚バラ定食」を注文。独自のタレにつけていただく。タレ絶品。月見とろろを追加。妻はタン塩を追加する。おいしかったがすこし食べすぎの感も。
 ホテルに戻りかけて、あっと思い出す。さとうからお薦めされていた「甘納豆かわむら」。にし茶屋町のお店は極力手間を省いたセルフサービス方式。ラムレーズンもなかとほうじ茶をいただく。極上のスイーツ。口がうれしい。
 妻はそうとう疲れた様子。朝二度寝できなかったというから無理もない(昨日の歩きすぎは自業自得)。
「あとは帰ってサウナだあ」
 と叫んでいる。
 小さな巡回バスに乗ってホテルに戻る。通り抜けた武家屋敷の風情がよかった。金沢は新しさと古さの混在具合がちょうどいいね。古い低層の街区の向こうに高層ビルが見えたりする。
 ホテルに戻り、しばらくツイート。妻はさっそくサウナに行った。一時間ほどして私もあとに続く。
 御宿野乃金沢のサウナはかなり高温だ。水風呂は冷たい。いい感じ。
 露天に休憩の椅子がある。台座に足を置き、天を眺めると残照から夜まで色の移り変わりを眺めることができた。
 湯のあとのアイスは無料。
「晩飯はもういいか」
 という雰囲気濃厚だったが、結局、軽く食べようという話になり、の近くのお好み焼き屋「メレンゲ」にいく。豚売り切れだとか。忙しい一日だったのだろうなあ。「進化メレンゲお好み焼きえび玉」を注文。ケーキのようなふわふわの逸品が来る。山芋と卵で造っている小麦粉なしのお好み焼き。「イカと青菜の中華風炒め」もおいしかった。 部屋に戻り、「相棒」を観る。私は今期、「相棒」をゆっくり観たのははじめてではないか。最終回の前編ということで、岸辺さんから及川さん、六角さんまで懐かしい面々が勢揃いしている。話はどうなるかわからないが、彼らのたたずむ場面が美しい。
 ドラマが終わったので二階の食堂で毎晩振る舞われている夜鳴き半ラーメンを食べに行く。シンプルでおいしかった。これで御宿野乃のイベントは全制覇か。

(了)

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