見出し画像

私はなぜ日記を書くのだろう。

 毎日、日記を書きながらなんだか不思議な気分になる。
 なぜ私はこれを書いているのだろう。
 備忘録という側面がないことはない。過去を検索することも、年に数度とはいえ、ないことはないからだ。
 でも、99パーセントは書きっぱなしで読み返すことをしない。
 Facebookのグループを使っているので半クローズドな公開日記であるが、読む人を楽しませているとはとても思えない。毎日、なにを食べたか、何歩歩いたか、なにを読んだか、どこへ行ったかといったことしか書いてないからだ。たまに事件も起こるけど、そんなの月に一度あればいいほう。
 これはやはりあれかな、痴呆予防かなという気がする。たとえば、食べたものなどは記録写真を見ながら書くのだが、うーん、うーんと3分間くらい唸ってから「ブロッコリー」と書いたりする。言葉が思い出せないのだ。どうにも困るとGoogleで「緑色の野菜」で検索したりする。すると、野菜図鑑が出てきて、ブロッコリーという単語が頭に焼き付くという仕組みだ。
 老化はほんとに恐ろしい。

新作旧作まとめて、毎日1編ずつ「朗読用ショートショート」マガジンに追加しています。朗読に使いたい方、どうぞよろしくお願いします。