「ブラウン神父」と時代背景。
昨日に続いて「ブラウン神父」第1シーズンの3話と4話を観る。1話完結で50分なので、軽く観られる。
人種問題などがバリバリにある時代だが、ブラウン神父は他宗教を排斥しないし、他国籍の人間を軽く扱うこともない。フラットに世界を観る人である。
「司祭」という特殊な職業のせいでどこにでも出入りでき、いろいろな人に告白を求めることができる。探偵としては理想的な環境だ。
原作を書いたギルバート・キース・チェスタトンは、1874年生まれの作家。1936年に62歳で没している。
第1次世界大戦が1914年から1918年にかけて起きているから、その影響は濃いだろう。第2次世界大戦は1939年からだから、その前には没している。
なので、テレビドラマ版の「1950年代の農村」という時代は、じつは大幅に時間をワープしている。原作をうまく未来に置き換えている。
第4話などはとくにそうで、大きくいえば第2次大戦後の傷跡の話である。原作があるのかどうかわからないが、あるとしたら相当うまく改変している。
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