トランプ有罪評決。獄中出馬か獄中死か

2024/05/31

https://www.youtube.com/watch?v=yiTiLFjKzG8&t=907s

ここ数日アメリカ社会を騒がせていたトランプ裁判が、ニューヨークで行われていた。以前トランプ前大統領と不倫をしていた有名ポルノ女優が口止め料をもらったことがメインの罪状で、全部で34の罪状をもとに裁判が開かれていた。

罪の一つ一つは小さいミスディミーナー(軽犯罪)なのだが、軽犯罪に当たるものを陪審員の評決で2つ以上の罪状に対し有罪評決が出た場合、重罪として扱うと言われていた。この2日間で、評決がどの様になるかがアメリカで話題になっていた。

・ニューズウィーク
『トランプ氏に有罪評決 全34罪状 不倫口止め裁判』
[ニューヨーク30日ロイター] トランプ前米大統領が不倫口止め料を不正に会計処理したとされる事件で、ニューヨーク州地裁の陪審は30日、トランプ氏に有罪の評決を下した。大統領経験者に対する有罪評決は初めてとなる。陪審は2日間の審議の末、34の罪状の全てで有罪と評決した。

しかし、まだ判決が出たわけではない。何故ならアメリカは陪審員制度を取っている。最初に評決を取り、次に裁判官が判決を言い渡すのだが、アメリカの裁判官は現実社会を知らない。

彼ら裁判官は、現実の世の中で働いたことがなく、普通の一般的な商慣習も知らず、普通の人の生活レベルも知らないほどのエリートだ。それで、いろんな文化から来た人たちのことを裁判に反映するために、陪審員制度を取り入れているのである。

その為、陪審員の意見がどのように割れるのかと言われていた。2日間陪審員が話し合い、裁判官とも話し合い、結果としてトランプ前大統領の34のすべての罪状で陪審員12人全員が有罪と判断した結果になった。

・産経新聞
『トランプ氏「有罪」に共和党関係者ら怒り「逆効果」「米国史で恥ずべき日」』と報道をしており、トランプ前大統領と共和党の候補者指名争いで戦ったインド系投資家のラマスワミ氏は、「これは民主党にとって逆効果になる」と主張しているが、ラマスワミ氏はソフトバンクマネーの方である。

同じくトランプ前大統領を支持し、指名争いをしていたフロリダ州知事のデサンティス氏が、「被告がトランプ氏でなければ事件化されていなかっただろう」と指摘しており、起訴は検察による恣意的なものだったと批判した。

彼はジョージ・ソロスマネーが発覚して以来、人気が急落したが、トランプ前大統領のことを擁護している。しかし、他の共和党関係者は擁護していない。この後トランプ前大統領が、2024年の大統領選に出馬するのか、しないのかと言われている。

・毎日新聞
『「被告のまま大統領になるシナリオも」米国ではそもそも刑事事件の被告が選挙に立候補することを禁止する法律はない。1920年大統領選で服役中の社会主義者が立候補した例もあり、トランプ氏は今後も選挙運動を続けることができる。当選した場合に大統領就任を阻む規定もなく、被告のまま大統領になるシナリオも現実味を帯びてきた。』とのことだ。秋元司氏と同じ獄中出馬の可能性があると言われている。

トランプ前大統領は不正裁判だと無罪を主張している。有罪評決の後、判決は比較的すぐに出るのだが、量刑を決める審理が7月11日で、その後に判決が出るのではないかと思われる。

トランプ前代統領は、有罪評決が出た後に「本当の評決は11月5日に国民によって下される」と言い、出馬する意欲があると思われるが、今後のシナリオであり得ることとしては、今回の有罪評決をもって犯罪者として投獄される可能性も出てきた。

以前にトランプサポーターの皆さんとお会いし話をした際、トランプ前大統領には有罪判決が出るのではないかと、私たちは予測をしていたが、やはり有罪判決が出そうな流れになっている。

このまま投獄されればエプスタインと同じ運命をたどる可能性があるのではないか、シナリオとしてはまだ分からないが可能性はあり得る。

ブルームバーグの報道で、トランプ前大統領は、イーロン・マスク氏と話をし、イーロン・マスク氏を幅広い範囲での政策顧問として招く話があったようだ。特に仮想通貨を巡る政策で助言を受けていたことが報道されているが、テスラは今も苦戦中である。

テスラ社のEV車があまり売れず、かなり販売台数を減らしている。EV車全体としてはそれなりに伸びているが、EV車よりもハイブリッド車の方が良いとなれば、トヨタが勝つ世界になってくるのではないか。EVも技術的には限界ではないのかと思い、その辺りの事柄の本を現在執筆中である。

今の一番の問題は、共和党の中で誰も率先してトランプ前大統領のために戦おうとしない事である。彼は自分がこうだと思うと、突っ走ってしまうタイプであり、いま一つ共和党の中でトランプ前大統領のために戦おうという人がいない。

そして2020年大統領選挙の後の1月6日のキャピトルヒル事件が尾を引いている。当時、多くの人たちがトランプ前大統領のために立ち上がり、キャピトルヒルでデモに参加したが、逮捕者を出したにも関わらず、トランプ前大統領は「もう終わりだからみんな帰ってくれ」と言っただけで、キャピトルヒル事件に関して特にコメントを出していない。

その後の1月20日、自分が退任する際にも自分の側近にだけは恩赦を出し、自分のために戦った支持者のためには特に何もしなかった。「トランプのために戦っても、彼は私たちのために何もしてくれない」というネガティブなイメージがついてしまっていることで、今の不利な状況を生み出しているのではないか。自分が追い込まれた時でも、自分のために立ち上がってくれた人のために戦う姿勢を、あの時見せるべきだったのではないのか。

今後、アメリカはどのようになるかは分からない。アメリカの構図も複雑であり、全ての政治家は常に賛否両論、トランプ前大統領が良いと思う時もあれば、側近が変わるとガラリと政策も変わってしまう。最近では、「ソフトバンク、バイトダンス、TikTok」がかなり食い込んできているように思うのだが、だからと言ってバイデン大統領の裏にはバラク・オバマ氏が居て、政治をしているので本当に難しい。

日本では安倍氏が保守だと信じられていたが、彼の政策や、通してきた法案を見る限り、決して保守派ではない。むしろ移民政策や中国に有利な条約を結び、日本が劣化するようなことが実際は多かった。一概に誰が良いのかは、イメージだけでは測れない。


・お知らせ 
東京講演
・6月15日(土曜日)14時開演16時まで
東京星稜会館
『弁護士が解説する』
「自民党の危険な憲法改正案」
参加費2000円
https://peatix.com/event/3903585/

・6月23日(日曜日)13時半開場 14時開演16時まで
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経済アナリスト森永康平氏×深田萌絵
「積極財政で日本経済は成長できる」
13時半 開場
14時  開演 
  森永康平氏「積極財政で日本経済は成長する」
15時  パネルディスカッション&質問タイム
  深田萌絵 × 森永康平氏 「給料成長には経済成長だ!」
16時  書籍販売タイム
16時半 閉館
参加費3000円
https://peatix.com/event/3964898/

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