犬猫の抗体検査がもっと広がってくれたらいいなという話
こんばんわ。
うちには3歳の犬🐶と0歳の猫🐱がいるのですが、ちょうど今日は犬のシャンプーのついでがてら、毎年恒例の抗体検査というものをかかりつけの動物病院でしてきました。
うちにきてから犬でいうと、3回目の抗体検査だったのですが、なんか全然広がってないなーと思ったので、たまにはそのへんを書いていければと思います。(ちなみに以前は犬だけだったが猫もできるみたい。)
ちなみにかかりつけの動物病院ではシャンプーしてくれるといつもこんな感じで写真を撮ってくれます。
抗体検査💉ってなに?
ペットと暮らしている方、特に犬と暮らしている方はよく知っているかと思うのですが、犬の伝染病・寄生虫予防のためにやることとして年間3つの予防策があります。
このうち今回取り上げる抗体検査は、2の混合ワクチンの代替というか補完的な予防策になります。
すごーくざっくりいうと、混合ワクチンは感染症に対する抗体(ウィルスや細菌への免疫)を作るために接種するのですが、日本だと慣習的に年1同じ時期に接種するのがほとんどです。ただ抗体がワクチンを接種から1年経過しても有効に残っていればワクチンを接種する必要はありません。抗体が残ってさえいれば、数年ワクチンを打たなくて済みます。(うちの子は抗体が残っていたので3年ワクチン接種をしていません。)
逆に抗体が残っているにもかかわらず、ワクチンを接種してしまうと副作用のリスクも高まります。抗体がどのくらいもつかもその犬ごとに異なるので、抗体の状況を確認して、必要な時に必要なワクチンを打つのがベストというわけです。
こんな感じで結果がもらえます。
日本の動物病院🏥の9割以上は抗体検査を行っていない
抗体検査は、動物病院が対応していないとできません。こちらの対応病院一覧を参照すると、このnoteを書いてる時点で700強しか対応病院がありません。(このMAPが古いという説もあるかもだが少ないことは間違いない。)
ちなみに日本における動物病院数(稼働ベース)はざっくり10,000くらいというのが定説でした。なので9割以上の動物病院では抗体検査ができないということになります。
なお海外を見てみると2006年頃から抗体検査が始まり、2016年時点は30ヵ国以上で利用されています。(VacciCheckHPより)
世界小動物獣医師会(WSAVA)でも、「必要と思われる頻度のワクチンを接種してはならない」とガイドラインで明確に謳っています。
※厳密にはコアワクチンとかノンコアワクチンとか細かいことがあるけどここでは割愛。
なぜ抗体検査が広がらないのか🤔
個人的に2年ほど獣医療業界に片足をつっこんでいましたが、この業界ではよく以下のように言われていました。
わかる部分もわからない部分も正直あるなーと思いますが、事実6割強の動物病院が獣医師一人で運営されていたり、構造的な欠陥はあるのだとは思います。獣医療業界に限った話ではないけど高齢化とかも要因の一つかと。
なので直接的ではないけれど、抗体検査のような新しい習慣は業界からは広がりづらいのかなと考えています。(もちろん精力的に広げている病院もあるとは思う。)
習慣を広めるのはペットオーナーだとおもう🐶🐱
わたしは3年前に犬を迎えたときから、抗体検査ができる動物病院をかかりつけにしています。業界に近いところいて、抗体検査というものを認知していたし、それができる病院を探す術を知っていたからです。
ただ今も多くのペットオーナーはその存在を知りません。ほとんどの方が、動物病院やペット保険会社からの通知で、毎年ワクチンの接種を行っています。対応病院が少ないので、抗体検査の案内をされることもない。ただ本当はワクチンの接種は必要がないかもしれない。
抗体検査はあまりメディアでも取り上げることもないので、この機会に少しでも多くのペットオーナーに届いて、選択肢が広がってくれるといいなーと思います。ペットオーナーが知りさえすれば、行動も習慣も変わるはず。コロナで紙やハンコが淘汰されようとしているように。(だいぶ違うけど)
ちなみにうちは抗体検査の結果が◎でワクチンは接種していないですが、犬猫とも健康です!
犬猫の仕事をしてみたくて、動物取扱業をとったのに、なかなか動けていないアカウントがこちらです。合いそうな話題があれば、気軽にメッセとかください😇
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