都立霊園

私自身は自分のお墓のことは考えたことが無い。子どもに迷惑をかけたくない、ぐらいには思っているが、実際具体的には何も考えていない。

が、しかし。東京生まれの夫にとっては、実家の墓地問題は差し迫った問題で、かつ、深刻だ。

親が亡くなったので納骨しようとしたところ、永代使用のお墓が合祀され墓石が無い!と大騒ぎになった。それは単に毎年の管理費を納めていなかったからなのだけれど、認知症の進んだ人や、極度の発達障害の人らには、そんな小難しい話は一切通じなかった。

...と、聴いていたのだけれど、実際には、毎年の管理費を納めていないからまず納めてください、ひとり追加で30万円ね。とふっかけられたことに腹を立てて、はぁ!?ぼったくってんじゃねーよ!(怒)だったことが、後に判明。お墓の契約上、追加するときはいくらか、最初に決まっていたはずだ。

管理費を払い続けなければならないから墓じまいを考える人が多くなってきた、というのはよくある話ではないか。

そもそも菩提寺があって、檀家になって、毎年法要をして、管理費やら互助会費やら払って...というのが、現代の都会人の感覚にはまったくそぐわない。永代供養と永代使用は違うってのも、調べてやっとわかった。

永代供養一括払いが可能なのは、手元にお骨があって納骨したい場合のみ。自分が入るお墓を決める場合は、なぜか自分が死ぬまで毎年料金が発生する。予約金みたいなものなのだろうか、これも釈然としないが。

ということで今直面している問題は、墓じまいをするために、永代供養してくれる場所を探すこと、に絞られた。

で、リーズナブルで安心感の高い公営の都民霊園を調べてみた。都民霊園の申し込み受け付けは昨年度は6月中旬から7月だった。今年もおそらくその頃だろう。そして都民霊園といいつつ八柱霊園は松戸市にある。しかも八柱霊園だけは競争倍率が1を切っている。もうこれ、狙うしかないじゃんね。

申込者の要件ってのは、かなり厳しい。

1. 5年以上の居住実績を住民票で証明できること

2. 現在守っている遺骨があること

3. 喪主or施主or死亡届人

夫は、この 3. がクリアできないことがわかった。喪主は長男がやったから。じゃあ長男がお墓探せばよいじゃん?になるのだけれど、彼が動かないから夫(喪主の弟)が困っているわけで。

実はコロナ禍での葬儀だったため、直葬だった。つまり施主は存在しない。だったら今から一周忌の施主になれば良いじゃん?と解決策を探って提案してみた。

制度がある以上、それに従う必要がある。制度の不備を突いても無意味だ。


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