ふたりの桃源郷

今年2回目のポレポレ東中野へ、『ふたりの桃源郷』を公開初日に観に行きました。1日2回ある上映のうち、初回の上映はナレーションの吉岡秀隆さんが舞台挨拶に出るということですごい混雑だったので、2回目へ。ただ、それでも恒例の座布団席が出るほどの盛況ぶりでした。映画の内容的に観客の年齢も高めな感じでした。

内容は山口県岩国市の電気も水道もない山奥で暮らす老夫婦と支える家族を、山口放送が25年間にわたって密着したドキュメンタリー。この田中寅夫さん・フサコさんのご夫婦が実に仲睦まじくて思わず観客の笑みがこぼれていました。

そして、このご夫婦の老いと、親を思いやる娘さんたちの映像を見ていると、どうしても自分の境遇に重ねあわせて、身につまされることが結構あると思います。

私は寅夫さん・フサコさんが娘達を雨の中ずっと見送るシーンや夫に先立たれた後のフサコさんの姿を、祖母の姿に重ね合わせてしまい涙が出てきました。そして、続けることのできなかった夫婦という形態について、昔の自分の思慮のなさを改めて悔いたりと。

これを観た人の感想は人それぞれなんじゃないかなと思います。誰か観た人いたらぜひ感想を聞きたいなあ。

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