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【体験談】 ICLって実際どうなの??〜ド近眼は一刻も早く手術を受けてこいという話

ICL は「眼内コンタクトレンズ」のことで、手術によって角膜の内側に挿入して視力を矯正する特殊レンズです(レーシックとの違いは、このサイトが詳しいです)

なぜ、わざわざ手術を受けてまで ICL を使わなければならないのか?
単純にコスパがいいからです。

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度数によって多少の幅はありますが、自費診療となる ICL の手術は、いまのところ両眼で約 60 万円程度です。普通のコンタクトやメガネを装用するのに年間で2万円必要とすると、30 年で元が取れる計算です。

ということは、80 歳までコンタクトとメガネを使い続けると仮定した場合、50 歳くらいまでに手術を受ければペイすることになります。もちろん、若いほどコスパはよくなるでしょう。

これだけで手術を受けるのに十分な理由になると思うのですが、これに加えて二度とコンタクト&メガネをつけ外ししなくていいというのが、すばらしく快適です。

朝に目が覚めて壁掛け時計を確認するのに、わざわざ枕元のメガネを探さなくてもいいですし、旅行へ行くのにメンテナンスキットといっしょにコンタクトを持ち歩く必要もありません。

普通のコンタクトレンズ+メガネのランニングコストと手間を考慮すれば、「両眼で 60 万」は超絶コスパがいい。だから、ド近眼ほど、若い人ほど、一刻も早く ICL 手術を受けるべきなのです。

……と、まァ、眼科のまわし者みたいに ICL 手術をヨイショするとステマ記事を疑われるので、実際に手術を受けた体験に基づいて、現実的で生々しい実態を以下から書いていきます。

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「ICL」でググると、広告といっしょに「ICL は安全・安心・手軽でメリットたくさん!」のようなコンテンツがずらずらと出てきますが、もちろんそんなわけはなくて、デメリットもあり、それほど手軽でもありません。

以下、目次のとおりに説明しましょう。

事前検査とレンズの調達に時間がかかる

手術前に入念な事前検査があります。特に、レンズの度数を決めるための視力検査は慎重で、私の場合は日を変えて3回測定しました。視力はその日のコンディションによって変動するからです。

また、ICL はすべてオーダーメイドなので、自分専用のレンズを調達するのに時間がかかります。私はひと月半待ちましたが、場合によってはもっと待つこともあるそうです。

準備期間と調達期間を合わせると、初診から手術までだいたい2ヶ月以上かかったでしょうか。とにかく「サクッと検査して、サクッと日帰り手術して、アラ、キレイに見える」……というイメージではありません。

想像以上に大掛かりな「手術」で極めて不快

「日帰り手術」が強調されて、いかにも「簡単・お手軽な手術」と錯覚しがちなのですが、実際は想像以上に本格的な「いかにも手術」です。

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手術の2時間前にクリニックに入り、麻酔用・消毒用の目薬をドバドバさしながら順番を待ちます。順番がきたら手術着に着替えてオペ室に入ります。

麻酔でよく見えませんでしたが、オペ室には大掛かりな機械があり、執刀医と看護師が合わせて5人くらいいたと思います(たぶん)

美容院のシャンプー台のようなイスに座らされると、執刀医が周囲に確認・指示の声をかけます。まぶたが機械で強制的にこじ開けられ、黄色の目薬が大量に注入されて、目に「何か」が入ってくる不快な感覚がありました。

……まァ、目の中にメスを入れて角膜を切っているので当然なのですが、想像以上に不快で、手術中は両手で肘掛けの先を握りしめていました。

しかも、その不快な感覚が左右2回きます。ようやく一方が終わったと思った後、まだもう一方が残っていることを思い出して絶望的な気分になりました。

要するに、マジモンで本格的な「手術」なので、それなりに覚悟しておく方がいいよ、ということです。繰り返しますが「サクッと検査して、サクッと日帰り手術して、アラ、キレイに見える」……というイメージではありません。

手術後はしばらく視力が不安定になる

オペ室から出ても、しばらく目が開けられません。麻酔が切れ始めたころに少しずつ目が開くようになり、ぼんやりと見えるようになってきます。

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手術後1時間半ほどで帰れるようになります。帰りの電車の窓から確かに遠くが見えるのですが、そこまではっきりとは見えないので不安になりました。これは本当に成功しているのか?……と。

冷静に考えて手術直後によく見えるわけがないのですが、やはり事前の期待が大きい分だけ現実に落胆しやすいんですね。実際は、一晩寝て、ようやく遠くが見えるようになってくる感じです。

ただ、今度は手元が全然見えません。私の場合はタバコに火をつけられないほど近くが見えなくなりました。これも徐々に見えるようになるのですが、最初はぞっとして、翌日検診の時に「ヤベェよ!ヤベェよ!」と執刀医に訴えた記憶があります。

要するに、いきなり見えるようにはならん、ということです。何度も繰り返しますが「サクッと検査して、サクッと日帰り手術して、アラ、キレイに見える」……というイメージではありません。

手術前・手術後のケアが煩雑

まず、手術前 10 日間はコンタクトをつけられません。なので、コンタクトをメインで使っている人は結構な苦痛だと思います。

その間に、1日4回3種類の目薬をドバドバさす必要があります。おもに消毒用ですが、これが地味にめんどい。でも、さし忘れると手術ができないので、私は iPhone にリマインダを設定して毎日さしていました。

それから、手術後1週間はゴーグルをつける必要があります。無意識に目を触ったり、目に水が入ったりすることを避けるためです。メスの傷口がふさがっていないところへ雑菌が入るまずいからですね。

クリニックからは「絶対に目を触るな、患者の不始末で合併症が出て失明してもウチは知らんぞ」……と念を押されました。こわい。

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もちろん、手術後3日間は顔も髪の毛も洗えません。これがまたつらい。髪の長い女性の場合は、もっとつらいでしょう。

この「ゴーグル着用+不潔」は想像以上につらいですし、そもそも視力が不安定でよく見えないので、術後3日間はできるだけ仕事を休みにする方がいいと思います。

もちろん、術後も目薬漬けです。しかも、私の場合は4種類に増えました。それを1日4回ドバドバです。めんどい。

「ハロー・グレア現象」が出る

ハロー・グレア現象は、光がにじんで眩しく感じたり、光の周囲に輪っかが見えたりする現象です。

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アイケアクリニック白内障治療専門サイト「白内障を知る」より抜粋

確かに以前と光の見え方が違うのですが、これはそれほど大きな影響ではないと個人的には思います。極端に眩しさに弱くなったわけでも、光の輪が視界の邪魔になるわけでもなく、単に慣れの問題だからです。

むしろ、術後に夜道を歩きながら「うわー!なんかいつもよりキラキラしててキレイ〜!」と思ったくらいです。

……が、まァ、感じ方には個人差がありますし、ICL の検討段階では想像しない現象だろうと思うので、そこは注意が必要ですね。

まとめ

途中から完全に ICL を dis ってきましたが、最初に書いたとおり、ド近眼はさっさと ICL の手術を受けてくるべきだと思います。

確かにいろいろと面倒ですし、手術は極めて不快ですが、長期で考えれば経済的で、なによりすこぶる快適です。面倒・不快を遥かに上回るメリットがあります。

手術を受けてから半年くらいが経ちましたが、本当に受けてよかったと思います。もっと早く受ければよかった。それくらいインパクトは大きいはず。

……さて、体験に基づいてデメリットも語ってきましたが、結局ステマのようなヨイショ記事になってしまいました。それでも最後はタイトルどおりに締めたい。

ド近眼は一刻も早く ICL 手術を受けてこい!!
まじで!!

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